駅に行き、本屋を探し、アルバイト雑誌を買った

半年のバイト探しは難しいかな?
何のバイトが良いだろうか?

あ、スタンドなら車の知識もあるし、働きやすいか?

雑誌に求人が載っているガソリンスタンドに電話をし、面接を受けることに
当時ナビはないので、地図で土地勘の無いところを車で探しながら走っていたら、近くに2つのガソリンスタンドがあった

間違えるわけには行かないので、ハザードを出し車を止めて確認していると、白バイが通り過ぎそして戻ってきた

コンコン(車のガラスを叩く音)
『運転手さんすいません』(警察)

『何ですか⁉️』

『車カッコいいね✨だいぶ改造しているみたいだけど、横浜ナンバーだけど、横浜から来たの⁉️』(警察)

『別にどうでもいいでしょ💢』

『いや、どうでも良くないな💢ちょっとあそこで車止めてジャッキアップしてくれよ』(警察)

『はっ、俺今からそこのスタンドでバイトの面接なんだよ、そんなことしてたら、時間遅刻だし、面接落ちるだろ💢』

『すぐ終わるから』(警察)

終わった😢
案の定、車を上げ警察にしつこく職質をされているところを、スタンドの全員がこっちを見ている👀

事なきを終え、スタンドに車で入ると
『大変でしたね』(スタンド)

『あー、まー…あのバイトの面接に来たんですけど』

『えっ、👀』

面接を終え、自動車屋だったことと左ハンドルでも何でも運転出来ることもあり、半年間雇って貰えることになった

朝から晩まで、そこのスタンドで働き、知らない街での生活にも徐々に慣れてきた

そこのスタンドには、高級車に乗った強面の人がやたらと来る

何故だか、そう言うおっさん達にやたらと好かれる
『おい!』(強面)

『何すか?』

『トランク開けろ』(強面)

『止めてくださいよ!覚醒剤とか、死体とか入ってないですよね⁉️』

『ばか、開けろ(笑)』(強面)

トランクを開けると、真新しい洋服が沢山入ってる

『そこにあるのまだ1回しか着てない服をクリーニングに出したやつだから、好きなの持ってけ』(強面)

『えー、本当にいいんですか⁉️』

『いいよ👌』(強面)

『あ、俺、だからって、ヤクザやりませんよ』

『(笑)お前面白いな~、いいよやらないで』(強面)

なんだよ、やっぱりヤクザなんじゃんか
危なかったな、でも服はカッコいいから貰っとこ

『ヒロくん助かるよ、ヒロくん来てからああいう人が文句を言わなくなったんだよ』(店長)

『そう言えばああいう人、本当に多いですよね』

『実は裏が、ヤクザの本部なんだよ😅』(店長)

『それでか…』

『今の人も何処かの組長さんらしい、うちも以前から洗車とかで文句を付けられて、ずっとタダで洗わせられたり、社員も寄り付かないし、困ってたんだ😢でもヒロくん来てから文句を言う人も居なくなったし本当に助かってるよ』(店長)

『俺何もしてないですよ』

『いいのいいの、半年と言わずずっと居て貰いたいよ🎵直ぐ社員になって店長にもなれるよ✨』

ありがたいお言葉だが、スタンドの店長にも、ヤクザにもなりたくはない

夏になり、学校の寮である坂の部屋は扇風機があるだけでエアコンがない
扇風機を回しても昼間のこもった熱が温風となって回る☀️😵💦

水風呂に入るが、一時の快楽で、身体が火照ってまた熱くなる

給料日後にはエンジンをかけた車の中で寝たり、夜中中学校のプールに忍び込み、裸で泳いだり、地元では体験出来ない貴重な時間を過ごしていた

お金も節約しないといけないから、ガソリンはちょびちょび入れてドライブに行ったり、スタンドで友達になった子にバイクを借りて、新潟、会津を2泊3日でバイク旅もした
お尻に座布団をひき、途中氷が降ってきたり、新潟に着いた時にはカメラを入れていたバックはマフラーで溶けて、雨ざらしになっていて、カメラは壊れて1枚も写真が撮れない事態になっていたり

実家にこもっていたら出来ない体験だ

スタンドでは、毎日スタンドの前を大きな秋田犬3頭を散歩させている人がいる

通る度に、犬好きの俺は、その犬と戯れていたが、その犬は裏の本部の一番偉い伝説の不良の愛犬であり、散歩している人はそこの若衆であった


徐々に歳も近いせいか、その人との距離は近くなっていた

『ヒロ~、俺の若衆にならないか⁉️』(若衆)

『嫌っすよ』

『お前は何でも正直に言うな』(若衆)

『俺、やりたいことあるんすよ🎶』

『自衛隊だろ⁉️』(若衆)

『違いますよ、役者になりたいんですよ、それで自衛隊に入るんすよ』

『なぁ、俺が頭悪くて理解出来ないのか⁉️自衛隊に入ったら役者になれるのか⁉️』(若衆)

『なれるわけないじゃないですか❗』

『やっぱ、お前バカにしてるのか⁉️💢』(若衆)

『違いますよ~、自信が無いんですよ😅だから、兵隊はやりたくないですけど、大変なとこで3年我慢出来たら、少しは自信着くかなってとこです』

『そっか、ヒロ偉いな~、よし俺も決めた‼️俺も本家の部屋住み行くわ‼️』(若衆)

『えー、出世コースだけど、めっちゃキツいんでしょ⁉️』

『そうなんだよ、だからずっと悩んでたんだ。でも、ヒロと話してると、何だか不良の仕事でも頑張らねーと偉くなれねーんだよなって思ってよ』(若衆)

『カッコいいじゃないですか🎶兄貴(笑)』

『お前バカにしてるだろ⁉️(笑)何か不思議だよ、俺なんかさぁ家庭環境もボロボロで不良しかやることなくて、ここにいるけど、ヒロと話してると、そんなこと関係無しに頑張らねーとって思うんだよな✨』(若衆)

『俺は兵隊に入って、役者になって偉くなりますよ🎵兄貴は本家に修行しに行って、ヤクザで偉くなってくださいよ✨』

『何か、ヤクザと役者って言葉は似てるなぁ🎶2人で天下取ろうぜ』(若衆)



この狭い島国に、沢山の人が存在している
一見、他国に比べたら裕福な国かもしれないが、裕福な国だからこそ、貧困や愛情に恵まれない家庭は地獄の様なものだ
お金の有る無しではなく、愛情の中にいるか、夢が有るかで救われる事は沢山ある

環境が少し違うだけで人生なんて180°違うものになる
こうして出会った人達に少しの影響を受け、少しの影響を与え、自分だけの人生が出来上がる
誰かの批判や、文句を言う生き様に自分の価値などない
目立たなくても、誰かのミスや、間違えを笑ってあげて、少しの夢や希望を持てる方向に目印として輝く星でありたい