2020年12月8日のお話。
シリンダー一体型のクランクケースとピストンを洗浄してキレイになったVTR250の中古エンジン。
7万キロ走ったエンジンのピストンとシリンダーがどれぐらいヘタっているのか気になるところ。
ということでシリンダーとピストンの測定と細部の目視点検を行いましたよ。
まずは目視点検から。
ピストンは予想外にキレイな状態で7万キロも走ったとは思えないぐらいのキレイさ。
スカート部分の角なんかは新品と変わらないぐらい角が立ってますからね。
あまりのキレイさにほんとビックリしましたよ。
ただピストン頭部の両サイドのきわ辺りはほんの少しですが溶けた跡がありましたね。
良く見ないとわからないぐらいの跡なんですけどね。
ノーマルだからといっても高回転を多用したり全開走行が長かったりするとなるんでしょうね。
棚落ちまではいってないし軽くペーパー当てれば十分使える範囲ですけどね。
シリンダーはピストンよりも当たりが強いところがあって特に前後方向の当たりが強くホーニングの跡がなくなってるところがありましたね。
全体的に見ればほとんどホーニングの跡が残ってるし縦傷なんかも全くないんでキレイな状態ではあるんですけどね。
ピストンと比べるとちょっとヘタリは感じられますね。
気になるサイズですがフロント側から。
シリンダー
上部 60.045㎜
真ん中 60.03㎜
下部 60.03㎜
ピストンスカート部 59.975㎜
リア側
シリンダー
上部 60.045㎜
真ん中 60.035㎜
下部 60.035㎜
ピストンスカート部 59.975㎜
クリアランスの広いところで100分の7ぐらいなんでまだまだ使える状態で安心しましたよ。
ピストンは最悪使えなくても新品にすれば良いけどシリンダーはクランクケース一体だからスリーブ入替えとかすれば凄い金額になるからね。
これならピストンリングの交換だけで十分使えるんでほんと良かったですよ。
腰下の部品で手間のかかるシリンダーとピストンの洗浄は終わったんで次はヘッドとヘッド周りの部品の洗浄をコツコツとやっていかないと。
これが一番手間かかるし汚れがひどいんでやっかいなんですけどね。
片方のシリンダーヘッドのカーボンは落としたけどイヤになってラクなピストンとシリンダーを先にやりましたからね。
まだ4気筒じゃないだけマシなんですけどね。
コツコツがんばりますよ。