2020年8月5日のお話。

エンジンのオーバーホールはよく聞くと思うから知っている人は多いと思うんです。
走行距離の多くなったエンジンを新品同様に仕上げるためにピストン、ピストンリング、ベアリングやメタル、オイルシール、ガスケットの交換など。

4ストだったらバルブ、バルブスプリング、ガイドの入れ替えにカムチェーン、カムチェーンスライダー、カムチェーンテンショナーなどやり出したらキリがないほど多岐に渡るんですよね。
部品点数の多い4ストエンジンをオーバーホールするとなるとめっちゃ高くなってしまうんですよね。

お金に余裕がないおっさんはエンジンのオーバーホールなんてやりません!

だからリフレッシュするんですよ。
交換する部品は基本的にナシって言いたいところだけど、それは無理。
確実に交換するのはガスケットとオイルシールやOリング。
その他は開けてみないとわからないけど、だいたいのエンジンはカムチェーン周りの部品がダメになってますね。
カムチェーンガイドやテンショナー。
カムチェーンもね。

バイクのエンジンはカムチェーンのダメージが激しいですね。
回らないエンジンでも1万回転近く回るからダメージが凄い。

意外にもその他のダメージは少ないんですよ。


ピストンは傷やヘタりも少なくて交換しなくても使えることが多いんです。
圧縮が落ちてるのはだいたいがバルブの隙間なんですね。

4ストエンジンのパワーダウンの原因はカーボンの蓄積なんですよ。
 

中古のVTR250エンジンの吸排気ポートです。

 
めっちゃカーボン溜まってるでしょ。

吸排気のポート径の縮小。
バルブの傘にカーボンが付着して密閉できない。
燃焼室に付いたカーボンによる異常燃焼。

カーボンを落としてあげてキレイに洗浄してあげるだけでエンジンのパワーが新車の時に近いぐらいまで復活するんですよ。
走行距離が多くなればなるほどカーボンの蓄積量は増えるし、あんまり高回転まで回してないエンジンも走行距離が少なくてもカーボンの蓄積量が多くなるんですね。

たまに高回転まで回してあげると調子が良くなるっていいますが迷信ではなくて事実なんですよ。
回すことによってカーボンを吹き飛ばしてあげることができるからなんですね。
といっても軽く付いてるカーボンしか飛ばないので完全に取れるワケではないですよ。

カーボンの付着を取るだけって思うかもしれないですが簡単には取れないんですよ。
だから蓄積されていくんです。

ケミカル用品やガソリンの添加剤とかでカーボンを取るとかいう製品がありますが取れるワケがありませんからね。
エンジンを高回転まで回したのと同じ原理で軽く付着したカーボンは取ってくれるだろうけどね。

エンジンリフレッシュって要はカーボン落としです。
そのついでにどうしても交換しないといけない部品を交換するって感じです。
うちのVTRはエンジン音が大きくなってるんですがカムチェーンの音なんでそのあたりの部品は交換しないといけないと思うんです。

それでも部品代で高くて3万円あれば十分だと思いますよ。
カムチェーンテンショナーが使えれば1万ちょっとの部品代でエンジンリフレッシュできますからね。

エンジンをオーバーホールするってなると部品代だけでも10万越えるのはざらですから、かなり安く復活させることができるんです。
4ストエンジンって耐久性が高くて消耗部品が少ないからおっさんみたいな貧乏人にはめっちゃありがたいエンジンなんですよね。

前に甥っ子のZXR400のエンジンをリフレッシュした写真です。

 

燃焼室
 

 

ピストン

 

 

バルブ

 

素人の甥っ子でもリフレッシュしたエンジンのパワーの違いがハッキリとわかるぐらいパワーアップしましたからね。
この時はカムチェーンとガイドとガスケット類とオイルシールで部品代は15000円ぐらいでした。
汚れを落とす手間は掛かるけど、新品部品の値段と比べたら安く上がると思うんですけどね。

4ストエンジンを新車時に近いパワーを復活させるにはオーバーホールしないといけないと思ってた人が多いと思うんですが、リフレッシュするだけでも同じような効果があるっていうのは覚えておいて損はないと思いますよ。