Factory me... -3ページ目

Factory me...

キラキラ輝く毎日、生産していきます。


視線をふとはずした私と、
不自然にこちらを向いていた
彼と。
ぱっと彼の視線が外される。
正直、傷ついた。
私と視線が交わった事、
もちろん彼だって気づいたはずだから。

せっかく会えたのに、
どんどんどんどん
気分が沈んでいく。

私が何かしたのだろうか…。

カナとか、カイトくんとか、マイさんの
言葉が耳に入ってくるのに
通り過ぎていってしまう。

音が言葉として認識できない。
それぐらいショックだった。

もう一度彼の方をみる勇気はなかった。

まだ暖かいミルクティーに
手を添える。
嬉しいと悲しいが一緒にきたとき
どうして悲しいの方が強くのこってしまうのだろう。
一瞬前にいた嬉しいが
悲しいで塗りつぶされてしまった。

少しだけ近づいた気がした分
欲張りになってしまったのかもしれない。

遠くから見ているぐらいが
私にはちょうどよかったのかもしれない。

そんな事を言ったら、
カナに
『そんなの恋をしている意味がない』
なんて怒られちゃうかな。
カナの、ほんの十分の一でも
自分に行動力があったなら
もう少し、恋愛が身近に感じられたのかもしれない。

でも、
ナミさんに相談にのってもらったり、
知らない彼の姿を教えてもらったり、
私にはそれで十分に思えていたから。

臆病なんだ。

嫌われるぐらいなら、
その他大勢の一人でいい。

やっぱり……
時々ここへきて
会えるかどうかドキドキしたり
ナミさんとお話して盛り上がったり
リアルじゃない
恋を楽しめれば
私は、それでいい。


「カナ、私帰るね」


突然そう告げて、私は立ち上がった。
さすがのカナも驚いている。

「ミヨコ?」

ニッコリと笑ったつもりだったけど
なんだか上手く笑顔が作れなかった。
いつの間にか視界がぼやけてしまうほど
瞳いっぱいに涙がたまっていた。
まばたきを一回すれば、
するっと涙が頬をすべった。

「出直します」

誰にともなくそう言って、
私はカナの呼ぶ声にも振り返らずに

もちろん、リョウタさんの方をみることもできずに
店の外に出た。

気づかなかった視線の意図。

それはもしかしたら
私にとっては

幸せなことだったのかもしれない。



知る事のなかった
矢印の真実。


side ミヨコ END


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ミヨちゃん編完結です。

次は…分かりますよね。笑
続々と出てくる登場人物に
自分自身が翻弄されそうで怖いですわ。

キャラたたせないとなぁ。
被ってしまいそうです。

ミヨコ編、最後までよんでいただき
ありがとうございました。

次、何の小説をのせていくか
分かりませんが、また読みに来てくださいね。


ゆぴ子ハート