入院中、医者の話では回復も早そうだから
面会も可能だという事だった。
ところが、仕切りのカーテンには、
『面会の際はナースステーションに
申し出て下さい』と張り紙があった。
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サレ妻が、翌日、ナースステーションに
立ち寄り、病室へと向かおうとした時、
看護師に呼び止められた。
聞かされたのは、昨夜、サレ妻が病院を
去った後のことだった。
てっきり、救急隊員との諸手続きの後、
帰宅したと思っていた不倫相手。
サレ妻が病院を去った直後、既に休んでいる
不倫夫に会わせろとナースステーションに
駆け込んできたらしい。
しかも、病室から不倫夫の私物、特に財布と
スマホを回収したかった様子だったと。
挙句には寝入っている不倫夫を病室まで行き
起こして承諾を得たいとまで言い出し、
収拾がつかず、警備員を呼び、退去させたと
いう。
昨夜、看護師と一緒に移動した際に写メした
免許証から氏名は判明している。
サレ妻が話を聞いて、看護師の前で
聞き出した連絡先に電話するが繋がらない
既に解約した様子。
サレ妻が連絡がつながらない旨を伝えると
看護師はその異常な執着性から、面会に
制限をすることにした。
さらに
不倫夫の私物は今、ナースステーションで
保有していると。
そんな話をしていると背後に現れた
不倫相手。
化粧もそこそこで、どうやら一睡もして
いない様子。
彼の私物を！
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