不貞夫のマンションから出てきたのは、
不貞夫。
その後から出てきて、不貞夫に背後から抱き
ついた女性。
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以前、その関係を不審に思ったことのある
女性。まさか、あの時、危惧したことは、
予測が的中してしまった。
目撃してしまった以上、サレ妻は、その関係を
明らかにしたと考えた。
しかし、調査をするという発想はその当時には
なく、頭の中は『何故?』という気持ちで
溢れていた。
『直接、聞いてみるしかない』そんな決意をし
食材を手に、二人で出かけた後ろ姿を目に
焼き付けながら、マンションに入った。
マンションの部屋の状態から、宿泊していた
様子は明らか。
数日、宿泊している状態であることは、
使い込んだ歯ブラシ、タオル。
二人が使用していると思われるバスローブ
にガウン、そして、女性の洗濯物のまでが
そこにはあった。
少しでも平静にとは思いつつ、思わず涙が
『悔し涙なのか、何の涙なのかその時には
わかりませんでした』
二人で使った洗濯物は洗濯機に掃除を
済ませ、食器を洗い、週末に訪れるような
部屋の様相に済んだ頃、スマホの電話が
鳴った。
『まだ、梅田に着かないの?』
『まだ』
『ホテルのラウンジで、お茶してるよ。
まだ、予約の時間までは余裕があるから』
『20分くらいだから』
サレ妻は何も言わず、掃除を済ませた部屋を
出て、ホテルまでタクシーで向かう。
『怒りよりもただ涙が溢れて・・』
サレ妻はホテルへ、不貞夫は不貞女性を
送った後、そのままホテルのラウンジに向かい
今回は、サレ妻とホテルに宿泊するつもりで、
部屋の片付けをせずに出てきたのだった。
ジグス流とは、サレ妻がやられっぱなしで
済ませない事。
不貞夫に好き勝手をさせないのが、ジグス流。
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もちろん、マニュアルもなければ、
その方法は千差万別。
だって、全く同じ夫婦環境なんてあり得ない。
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