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ないしょ話

若年性乳がんトリプルネガティブ ステージ3C [治療方法] 抗がん剤治療 9クール、右全摘出、リンパ郭清レベル3、放射線治療 現在経過観察中
告知から治療、治療後の日々、日本舞踊、お絵かき、日々の色々
☆現在は日記として、たまに更新しています


母が新曲をお稽古中です
新曲浦島

聴こえてくると、いい唄だなぁ~
と、しみじみ思います

やっぱり歌詞が特徴的で
お稽古して頂く時に、歌詞を書き写していて好きになりました


「北を望めば渺々と 水や空なる沖つ浪
煙る碧の蒼茫と 霞むをみれば三つ五つ
溶けて消えゆく片帆影」

「錦繍の帳暮れゆく中空に 誰が釣舟の
玻璃の燈し火
白々と裾の紫色褪せて また染めかはる
空模様
あれ何時の間に一つ星 雲の真袖の
綻びみせて」


舟唄のところも好きですが
特に、この海と空の描写が好きです

北の方を眺めてみれば、海と空の境目が分からないくらいに広がった青に霞む景色の中、小さく舟の帆が、三つ、五つと見えては消えていく

夕焼けに染まって暮れていく空に、誰かが燈した釣船の灯りのような月
紫色が広がっては、また移り変わる空の色
あれ、いつの間に一番星が 流れる雲の隙間から覗いていた

まさに自分が、そんな景色を眺めているような感じがします

江戸の唄は言葉の連鎖とか、掛詞の想像力とか、言葉の意味するところに元となる事柄があったり
そんな重なりの美しいイメージですが
坪内逍遙さんの書いた唄って、作家さんらしいというか、目にはっきりと見える何かがあって
それに時間の経過がゆっくりとあって

ロマンチックだなぁ~って
言葉に、明治ロマンがありますよね

作家の、坪内逍遙さんが明治三十七(1904)年に発表されて
明治三十九(1906)年二月に五代目杵屋勘五郎さん作曲の長唄として初演されたそうです

秋の海の曲ですが、2月の初演なんですね

浦島伝説の楽劇の序曲にあたる部分で、海の情景を描いた長唄です
なので、浦島太郎さんは登場しません

邦楽の他、西洋音楽など色々な要素で作られた劇なのだそうで、あまりにも壮大過ぎたのか、未完成のまま序曲のみが現在でも残されているそうです

完成していたら、どんな作品だったんだろう~