平日に休みを取り、日帰りで箱根神社へ。箱根神社の参拝は2回目。前回は休日の参拝だったのと、境外摂社の九頭龍神社の月次祭(つきなみさい)だったという理由なのか、もの凄い人混みだったのである。季節的にも秋だった。

今回は「真冬」の「平日」だったら比較的人が少ないのではないかという読みと期待である。真冬の平日に寒そうな箱根にわざわざ行く酔狂な人間がどれほどいるというのか。

ところが、新宿から乗った小田急ロマンスカーはほぼ満席の状態である。前途多難。前日にネットから特急券を購入した際には、予想より混んでいたとはいえ、まだまだ空席もたくさんあった。しかし、当日になってみたら当然空席だと思っていた隣の席に人が座る事態となっていた。

箱根湯本駅に着いても人の多さにビックリ。バス乗り場にも列が出来ている。平日など無関係な外国人が多い。ここから元箱根というバス停に向かうのだが、これにはバスが2系統ある。箱根登山バスと伊豆箱根バス。前者は「箱根フリーパス」で乗れ、後者は乗れない。私のように目的地が箱根神社だけで箱根フリーパスを持っていない人は、できれば後者に乗るのが良いだろう。フリーパスで乗れないバスなので、その分すいているように思える。

ともあれ、元箱根に到着。既にお昼時である。だから、先に昼食をとりたかったのだが、当てにしていた店が休業でやっていない。過去記事にも数回書いている、神社巡りでよくある展開。食べたい時に食べられず、空腹のまま参拝。この後、守護霊様たちにあるお店に誘導されることになる。

 

 

社号標、鳥居に到着。社号標の通り、箱根神社の旧社格は国幣小社。また、別表神社でもある。ただし、延喜式内社ではない。

 

箱根神社はこの入口に立った時点で相当素晴らしい雰囲気を醸し出しているところが好き。

 

ちなみに、このすぐ手前に境内社の日吉神社がある。まだ入り口の鳥居をくぐる前にあるのだが、公式サイトによると境内社で良いらしい。存在は知っていたし、前回は参拝したのに、なぜか今回は全く気が付かずに素通り。


 

箱根神社の大きな魅力は社叢であり、そして社叢に取り囲まれている参道である。この参道を歩くのが楽しい。深遠、静謐な場の気に浸りながら歩く。

 

しかし、もうこの時点で前回の参拝よりもはるかに人が多いことが明確になっていた(もちろん、写真は人の少ないタイミングで撮影している)。前回はこんなに人通りは多くなかった。

「真冬」「平日」に「朝」という要素が加われば、人の少ない状況での参拝ができたのかもしれないが、この時間帯は既に団体さんが来る時間帯である。前回は休日だったけど、小田原に1泊して朝のバスで来たから、今回よりもすいていたのだ。



参道右手の第六天神社。私はこれまで「第六天」というのがよくわかっていなかったのだが、ここで案内板を見ると御祭神が「オモダル」となっている。もちろん、これはピンと来る。「オモダル」はうちのチームの高龗神(タカオカミノカミ)の別名である「アヤカシコネ」とともに男女ペアで神代七代(かみよななよ)の第6代に登場する神様。

「第六天」ってそういう意味だったの?と思ったのだが、調べてみると、やはり昔は仏教系のよくわからない魔王だったらしい(こちらが元々の認識に近いのだが、結局、よくわからない)。それが、明治の神仏分離でさきほどの理屈を用いて「オモダル」に御祭神差し替えとなった。

後であやちゃん(=アヤカシコネ)に「そういう人間側の都合の変更って、それに伴ってきちんと御祭神を引き受けるものなの?」と質問したところ、Yesの回答であった。

 

 

さらに参道を歩く。

 

 

 

手水舎と正面参道鳥居がある付近にある、矢立杉。

 

ここから正面参道の石段を上っていく前に行くべきところがある。反対方向の芦ノ湖に面した「平和の鳥居」と呼ばれるもの。

 

 

ここには長い列が出来ていた。この鳥居をバックに撮影したい人の列である。若者や外国人の間では人気ナンバーワンスポットであろうか。

 

もちろん、私は並ばずに素通りして、脇の方から撮影に成功。前回も数組の人はいたのだが、今回は20~30組くらい列に並んでいたような気がする。

 

 

戻って、手水舎横の正面参道鳥居。鳥居の奥に少し見えているが、ここからの参道が凄い。

 

 

 

 

圧巻である。箱根神社で一番好きなところ。私の中では、これぞ箱根神社というアイデンティティである。

 

 

とはいえ、今回の写真はいまひとつうまく撮れていない気がする。これは前回参拝時のもの。あまり変わらないか。

 

まあ、実際に参拝すれば納得していただけるかとは思う。

 

 

 

途中にある境内社の曽我神社。帰りはこの参道を通らないので、行きに参拝しておく必要がある。

 

 

 

引き続き、参道石段を上る。

 

 

 

拝殿前の門。

 

 

拝殿。門があるので、正面からは撮影できなかったと思う。本殿は周回路がないので、撮影できない。拝殿、本殿という神社の重要な構成要素が撮影困難・不可なのが当社の少々残念なところである。

 

箱根神社の御祭神は天孫ニニギ、さくや姫、その2人の子である山幸彦である。私は御祭神すら知らずに神社参拝をしていることがよくあり、前回参拝時にはうちのさくや姫が箱根神社の御祭神であることを全く知らなかった(その時点では守護霊様チームを全く把握していなかったが)。

 

 

 

 

拝殿の右手の門を出ると九頭龍神社(くずりゅうじんじゃ)の新宮(しんぐう)がある。

 

箱根神社から徒歩45分くらいのところに境外摂社の九頭龍神社がある。こちらを本宮(ほんぐう)と呼ぶ。ただ、参拝に行くのが大変であるから、箱根神社の境内に新宮をつくったということであろう。

 

御祭神は九頭龍大神となっているが、その実体はうちの守護霊様チームの高龗神(タカオカミノカミ)である。

 

前回参拝時には朱の本殿のみだったのだが、その前に拝殿が出来ていた。

 

私はこれまで「本宮」「新宮」をなんとなく「ほんみや」「しんみや」と読んでいたのだが、今回調べたところ、公式サイトには読みが書いていないものの「ほんぐう」「しんぐう」と読むのが普通らしい。これだと熊野っぽいから、個人的には「ほんみや」「しんみや」と読みたいところだが。というか、公式サイトで読みを書いてほしい。

 

 

拝殿と九頭龍神社新宮の位置関係。

 

前回参拝時には社殿後方の社叢からもの凄い気が放たれていたのを感じたのだが、今回はそうでもなかったし、この画像でも全く伝わらない。

 

九頭龍神社新宮の手前に人が集まっているところは「龍神水」のお水取りができる場所。

 

 

事前にネットで龍神水はこのペットボトル(参拝時100円)を購入してこれに汲むのがルールなのに皆持参のペットボトルに汲んだりして全然ルールが守られていないという旨の記述を見た。

 

だから、授与所でペットボトルを購入してお水をいただいたのだが、肝心な「ルール」がどこにも明示されていない。うちの女神様たちにも本当にそれがルールなのかを訊いたのだが、それがルールだと言う。

 

いや、明示されて誰にでも判るようになっていないルールはルールじゃないから。そりゃ、誰もルールを守らないに決まっている。書いていないのだから、知りようがない。何も書いていなければ、持参のペットボトルに水を汲んでよいのが、むしろ全国共通の神社のルールである。

 

もし、神社側がペットボトル購入をルールと認識しているのであれば、誰にでも判る形で明示していただきたい。

 

なお、ペットボトル購入時に授与所で煮沸なしで飲めるかを訊いたところ、「本日中なら大丈夫」との回答。まあ、冷蔵庫に入れて数日なら大丈夫だろうけど、責任持てないからね。

 

龍神水はご利益があるのか。龍神でもあり、水の神様でもある、あやちゃん(=アヤカシコネ=高龗神/たかおかみのかみ)に効果があるのか質問したところ、「Yes!」と力強い回答。


 

 

社殿に向けって右手方向に出たところにある安産杉。当社御祭神のうちの一柱である「さくや姫」は安産の神として有名である。

 

帰りは正面参道ではなく脇参道から帰る。

 

 

 

恵比寿社。

 

 

弁財天社。弁財天の実体は市杵島姫であり、それはすなわち「さくや姫」である。

 

以上で境内一通り巡って、40分~1時間程度。今回は撮影のタイミングをわりと気長に待ったので1時間くらいかかった。

 

さて、駐車場には食堂がある。参拝前に食べられなかったので、やっと昼食。と思いきや、予想通りほぼ満席。少なくとも、入ろうという気にならない程度には満席に近い。私は神社内に飲食できる場所がある場合は、なるべく利用するようにしているのだが、ちょっと無理だった。

 

次は前回の参拝時には行けなかった箱根元宮方面へ。駒ヶ岳という山の山頂にあり、ロープウェイに乗るのだが、乗り場まで25分くらい歩く。

 

歩き始めて数分で芦ノ湖畔にある、おしゃれで若干高級感のあるレストランを発見。迷ったのだが、もうここを逃すとこの先にレストランがあるかどうかも分からないので、入店。無事、食事にありつく。この店で食事をすることになったのは、守護霊様チームの女神様たちの誘導であり、必然である。芦ノ湖を見ながら優雅に昼食をとり、再び箱根元宮を目指す。

 

ロープウェイに乗る人は何組かいたが、行きのロープウェイはさすがにすいていた。箱根とはいえ、箱根神社周辺は別段寒くはなかったのだが、山はさすがに寒い。しかし、真冬にロープウェイで山頂に行く酔狂な人というのは、それなりにいるものだと思った。

 

 

ロープウェイを降りると、山頂に目指す箱根元宮が見える。徒歩5分くらいだろうか。

 

 

 

芦ノ湖の眺め。箱根神社の鳥居らしきものも見える。快晴なら富士山が見えるのだが、全方位雲に覆われている状況であり、それは叶わない。しかし、ロープウェイに乗る前に雲のかかり方を見て、芦ノ湖は見えるだろうと思っていた。

 

 

正面参道。

 

 

 

参道左手の注連縄が張ってある石は馬降石(ばこうせき)と呼ばれ、神様が白馬に乗って降臨した岩と伝えられている。

 

 

 

本殿。ここでは拝殿と本殿が別の社殿になっておらず、拝殿兼本殿なのであるが、このような場合には本殿と呼ぶ。この社殿の中に(建物としてではなく祭壇としての)本殿があるはずである。

 

そういえば、ロープウェイに乗るときに、本日は宮司不在で御朱印をもらえないのと賽銭を入れられないけど良いかと訊かれた。宮司がいる日には正面の扉が開くのだろう。

 

箱根元宮はここの案内板では普通に「はこねもとみや」の読みになっていたが、「はこねもとつみや」と「つ」を入れて読むのが正式な読みのようである。

 

当然ながら、現在の箱根神社が里宮として創られる前、箱根の山の神の祭祀を始めた場所である。

 

帰りのロープウェイはなぜかほぼ満員。いままでどこにいたんだろう、この人たち。マフラーと手袋は必須の真冬の箱根の山だというのに、なぜこんなに混雑しているのか。

 

最後に九頭龍神社本宮(くずりゅうじんじゃ ほんぐう)を目指す。ロープウェイを降りた箱根園駅からさらに徒歩20分。前回は月次祭で異常な混雑であった。今回はさすがにすいているだろう。

 

途中で雪が降り出す。降水確率10%だったのに。ただ、乾いた丸い粒のパラパラした雪。木の葉に落ちると音がするような雪だった。あまり嫌な感じはしない。ここまで来て引き返すわけにもいかない。

 

九頭龍神社本宮は「箱根九頭龍の森」の中にあり、入園料が必要。前回は月次祭で特別に無料だったのだが、今回は500円。神社参拝だけなのに、ちょっと高いような。

 

 

 

 

まず、入園してすぐのところにある白龍神社に参拝。

 

九頭龍も白龍も龍神であり、要するにその実体は高龗神である。

 

 

 

芦ノ湖を見ながら九頭龍神社へ。

 

 

 

九頭龍神社本宮。御祭神は九頭龍大神であり、実体は高龗神である。

 

今回は私のほかに参拝者1組だけであった。途中の道ですれ違ったのも数組程度。静かな参拝。

 

 

反対の芦ノ湖方面。実は芦ノ湖側からの参道・鳥居があるということになる。

 

 

 

境内社の弁財天社。御祭神は市杵島姫命。つまり、さくや姫。

 

 

芦ノ湖に面した鳥居。一応、水上から参拝に来られるような造りにはなっているが、一般人では不可能だろう。

 

 

 

芦ノ湖の中に立つ、水中鳥居。

 

以上で参拝終了。箱根園まで戻って、バスで箱根湯本へ。そして、帰りも小田急ロマンスカーに乗って帰った。

 

箱根神社は好きなのだが、やはり人の多さが気になる。真冬の平日ですら、日中はかなりの混雑度ということが判明した。伊勢神宮や厳島神社もそうだが、もう人が多い有名神社でゆっくり参拝するには「早朝」しかないのかもしれない。箱根の宿はかなり広範囲に分布していて、箱根神社周辺に宿泊するのは結構難しそうな気がするが、小田原か箱根湯本に宿泊しても6時台、7時台のバスはあるようである。次回参拝するとすれば、そんな感じになってしまうのかもしれない。