と、突然、あいなちゃん
「きゃあ!もうこんな時間!ごはんあげなきゃ!」
家で飼っている猫ちゃんのことを言っている。
まだ19時ちょっと過ぎなんだけど、こればっかりは欠かすわけにはいかない。
あいなちゃんを誘うならごはんまでに帰すかごはん済ませてから合流することになっている。
(これが理解できなくて捨てられたかさぶた君もいたらしい)
「亜矢ちゃん、のんびりしてきてね」
なんとなく、じゃありなもこれで、 という気じゃなかったんだけど、それを察してかどうかはわからない。
「うん、またこようね」
「おさきでーす」
サッと1000円札を2枚おいてバタバタと帰っていった。
事情を知らないマスターはあまりの素早さに少し驚いたようだ。ほかのお客さんと話をしていて挨拶もできなかった。
合間合間で猫のことを説明しておく。
と、思いきや、
合間合間・・・というか?、なんか、いつになく厳重にガードしてくれてない?
結構べったり相手してくれて依怙贔屓みたいで遠慮しちゃうわ・・・
と、思いきや
なんか話の内容がさっきの続きというか、
「で、ヒョウさんがさ・・・
「ヒョウさんならこんな時・・・
「前にヒョウさんが言ってたんだけどさ・・・
・・・って、あなたひょっとしてヒョウのこと喋り足りないだけ?!
はいはい、そういうことならがっつり付き合いますよーーーwww
さっき考えていたヒョウの多面性は即ち物の見え方の多面性なのではないか?という話をした。脳内で複数のストーリーが同時に展開するというのは特に心当たりがあったようだ。
「あぁ~~、なるほどねぇ・・・、
いや、そうやって直接言われたんじゃないんだけどさ・・・」
なんでも、ヒョウと話をしているとよく、事の大小に関わらず、選択を迫られる、んだそうだ。
AかもしれないしBかもしれないあるいはCかもしれないさあどれだ?、的な。
そしてそれらはどれかが正解でどれかが外れというものではなく、どれもが説得力を持っているのだという。
言われてみれば一緒に暮らしていて思い当たるフシがある。いや、ありまくる。
なにか難しいお題をどう思うか?、だけでなく、何食べたい?、といった些細なことでもヒョウはよく選択肢を並べてくる。思考のヒントとか本人の希望を盛り込んでいるのかと思っていてけれど、あれも同時に見えたストーリーを紹介していたのかもしれない。たしかに、この形をとれば矛盾する見え方や思考を同時に表に出しても会話として成立する・・・
「俺ずっと、それって相手がどんな人間か見極めようとしてるのかと思ってた~」
「りなはヒントくれてると思ってたんだけど、どうやら同じ状況のようね・・・」
「う~~~~ん、何かのテストみたいで緊張して損した~~~!」
「初対面の相手ならともかく、マスター相手にどんな人間か?はないでしょうww」
傍から見ていて嫉妬したくなるほどヒョウはマスターを信頼している。
ま、悔しいから本人には言わないけどね!!
少し何かを考えている風のマスター
と、突然
「えへへ、そうやって考えると、ちょっと嬉しいよな!」
?!
「は?なにが??」
今の流れでどこから出てきた嬉しいww
「え~~、だってさ、りなちゃんの言ったとおりだとすると、それってホントはどれか一つを選ばなきゃいけないんだろ~?」
「まぁ、そうね」
それはその通りだ、私なら葛藤の結果は出せても経過は出せないし、選べなくて(選択が間に合わなくて)薄ら笑いで場をしのごうとすれば、気持ち悪い、何考えてるかわからない、と言われる。ヒョウならば、相手が壊れる、といったところか。
「ってことはさぁ~、なんか俺達ヒョウさんの脳内にご招待されてるみたいじゃ~~ん☆」
!!!!!!!!!!!!
どこから来るのその発想?!
てかどんだけヒョウが好きなのよ・・・
もう、素直に嫉妬するしかなかった。
ある意味、美樹さんより、あいなちゃんより強大なライバルだわこの人wwww
