この作品はベンシャーンの「春」。
中学校の美術の教科書で初めて見たときに、
なんて穏やかな世界なんだろう・・と一目惚れしてしまった作品。
”どこか不器用で朴訥としているけれど、丁寧で心が込もってる”感じがします。
シャーンの経歴には、
肉体労働者などアメリカの底辺にいる人々と身近であったことが記載されています。
そのことを想像すると、
”底辺でありながらも愚直に生きている”ところを描写していたのかな。
そして、そのような様(さま)に魅かれたのかな・・
初めて春を見て感じたことと、どこか繋がっているような気がします。
この絵を見てから20年以上経つけれど、
この作品以上に心が躍る絵には出会っていません。
(絵にはまったく詳しくない人が言うコメントか・・笑)
いつかベンシャーン展に行ってみたいものです。
そして、家に飾りたいなあ・・・・
毎日家の中で見られたら幸せだなあ・・・・
<ベンシャーン(1898-1969)>
リトアニア生まれのアメリカの画家。
貧しい木彫り職人の子として生まれた。両親ともユダヤ人。
7歳で移民としてアメリカに渡る。
ニューヨークのブルックリンに住み、石版画職人として生計を立てていた
シャーンは、肉体労働者、失業者など、アメリカ社会の底辺にいる人々と
身近に接し、彼らに共感を持っていた。
やがてシャーンは、社会派リアリズムの画家として、
戦争、貧困、差別、失業などをテーマにした絵画を描き始めた。