長い長い夏休み…
24時間という限られた中で子供たちに費やす時間の割合が増えてくると
なんだか心が削られてゆくような感覚に陥ることがあります。
(私なんてきっとましなほうだ。保育園や一時預かりも利用できてるんだから…弱音吐いてちゃ申し訳ない)
心をなくしそう。
そんな時…ふと。
美味しい紅茶が飲みたくて…涙がこぼれました。
いつだったか…随分前に淹れてもらったアッサムティー。ミルクとお砂糖をたっぷりいれて飲んだ。それでも負けないくらいの力強いモルティフレーバー…本当にさつまいもみたいな香りがするのでびっくりしました。同じ茶葉を買って自分で淹れてもダメ。あの時、あのお茶を淹れてくれたのは誰だったのかな。
あるいは、素敵なカップのお話。
美しい模様。しなやかな曲線。華やかな色味。可憐な佇まい。気品をまとった存在感。
描かれた星座の話をしました。
カップの名前の由来を聞きました。
麗しい時間の…思い出のひとつ。
思い出したら。
少しだけ、ささくれ立った心が癒された。
お茶にはリラックスさせてくれる作用があるから、その時の記憶が私を救ってくれたみたい。
母親になるということは。
自分自身を失うことのような気がしている。
そんな私にはたぶん母親業は向いてない。
向いてない「仕事」を、それでもなんとか生活が破綻しないようにやっていく。
自身を削りながら。
私だけじゃなく、そういう種類の女性はまぁ多少はいるのだろうな、と思います。
だんだん、子供が可愛いとかの意味がよくわからなくなってきます。
そんな時は。
市販の甘いミルクティーを飲むの。
その一瞬だけ、自分の時間を過ごせてる安心感がある。
もうちょい余裕があるときはマリアージュフレールの茶葉を使ってみたりして。もちろん手の込んだ淹れ方は出来ない。それでもやっぱり美味いお茶は香りが良い。泣ける。
本当は、今みたいな子供が寝た時間こそお茶を淹れたい。けど、眠れなくなっちゃうから飲めない。このジレンマったらない。