オーストラリア(豪)ドルが対円で節目の1豪ドル=100円を前に足踏みしている。13日の外国為替市場でも99円台に乗せると上値が重くなった。2月27日に93円を割り込んだ後、前日に付けた4年7カ月ぶりの高値(99円55銭)まで2週間足らずで6円以上も上昇。利益確定の豪ドル売り・円買いに加え、大台にかけて控えるオプションの権利行使を阻止しようとする「防戦」の動きが上値を抑えている。市場では大台突破に向けて14日に発表される2月の豪雇用統計に注目が集まっている。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)が5月にも追加利下げに踏み切るとの観測が根強く、豪ドルは米ドルなど円以外の通貨に対してはむしろ下げ基調にある。豪中銀は5日開いた定例の理事会で2回連続で政策金利の据え置きを決めたが、スティーブンス総裁が声明で「需要喚起が必要ならば金融緩和の余地がある」と、先行きの利下げに含みを持たせた。
日銀が新体制のもとで強力な金融緩和に踏み切るとの思惑を手掛かりにした円売りが一服してきたとあって、大台に向けてカギを握るのは豪景気の動向だ。試金石となる2月の豪雇用統計は失業率がやや上昇し、雇用者数の増加幅が縮小するとの予想があるだけに、「雇用情勢の改善が確認できれば、利下げ観測が後退しそう」(JPモルガン・チェース銀行の棚瀬順哉チーフFXストラテジスト)。
外国為替証拠金(FX)取引を手がける個人投資家の動向に目を移すと、豪ドルの対円での先高観は強そうだ。店頭FXのFXプライムでは、「豪ドル・円」取引に占める豪ドル買いの比率が12日時点で82.2%と、前の日から6.2ポイント上昇。豪ドルが99円を割り込むと、押し目を狙った豪ドル買い・円売り注文が増えたという。
豪ドルの100円は「心理的な節目であり、オプション取引に絡んだ売買だけでなく、実需の注文も交錯する水準」(みずほ証券の鈴木健吾FXストラテジスト)。それだけに突破した場合、豪ドル買い・円売りを一段と誘い、上昇に弾みがつく展開も想定される。少なくとも個人投資家はその機会を狙っているようだ。
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