子供達とお散歩をしていると、様々な方と出会います。
様々な方に話し掛けられます。
普段、きっと、私単独だったら何の接点も無さそうな方からも声を掛けられたり、挨拶を交わしています。
それは、きっと、この子達の特技でしょう。
この子達が人と私を繋いでくれているのです。
これって、凄い事だと思います。
お散歩道で、出会うのは沢山の人ばかりではありません。
木々も鳥も、わんこも、沢山出会います。
そんな中、素敵な木との出会いもありました。
桜の季節よりも早く、桜よりも濃い桃色の桜の様な木。
「一体、あの木は何て言うのだろう?」
と気になっていました。
ある日、その木の隣の畑のお婆ちゃんと子供達が話をしました。
そこで、私も挨拶をしながら、あの木について聞いてみました。
その木は、「オウミカンザクラ」と言うのだと、そのおばあちゃんは教えてくれました。
市役所か、県の人だったかが、珍しい木だからと言って調べてくれたのだと話してくれました。
私は、その木の名前を知った事が嬉しくて、お散歩の時に、知ったかぶりでその木について話しました。
きっと、そのうち、保存樹に指定されたりするんだろうなぁと楽しみにしていました。
でも、先日の事です。
その畑の向こう側がアスファルトになっているのに気が付きました。
見上げると、オウミカンザクラがありません。
「え???」
と思って、地面を見ると、オウミカンザクラは横たわっていました。
切られてしまったのです。
桜は、とても美しい花です。
でも、花が散った時、花が終われば毛虫、それが過ぎれば落ち葉・・・とても管理が難しいと、桜並木の付近の住民の方々がこぼしていました。
桜並木の木々は次々道路拡張の為に姿を消しています。
それとは、全く無関係かもしれないけれど、オウミカンザクラも姿を消しました。
勿論、私はそこの土地の持ち主でもなければ、桜並木の住民でもないので、その立場の気持ちは分からないし、勝手な事を言っているかもしれません。
ただ、桜を愛でる傍観者でしかありません。
でも、桜を植えたのは人間、伐採するのも人間。
と、思うと、何だか複雑な気持ちです。
子供達との散歩道の風景が変わって行きます。
今度の春は、ちょっと、寂しい春になりそうです。
桜の話はまた続く・・・。