お久しぶりです。
突然ですが「ちはやふる」という作品ご存知ですよね。
百人一首を題材にした作品です。
これを観て百人一首に興味を持った方も居るんじゃないでしょうか。
僕は百人一首を始めて今年で10年目ぐらいになります。当然のように100枚全てを諳んじることができますが、百人一首に必要なのは暗記だけではありません。
・100枚の上の句から下の句、下の句から上の句を思い出す暗記力
・札の位置を記憶する記憶力
・読み手に反応する反射神経
・的確に札を払う手の運動能力
このあたりが必要になってきます。
「単純なカルタでしょ?」とは思わない方がいい、というのは映画を見ればわかるでしょうか。
なにせ別名が「畳の上の格闘技」。
手と手が激突すればそりゃあ血も出ます。僕も幾度となくこの手を血に染めてきました。
その1 ルールについて
・公式ルール
一対一、25枚ずつを自陣に並べる対戦形態をとります。
100枚詠まれますが当然50枚しか場にはないので、お手つきもあります。
自陣の札を取った場合は何もなく、敵陣の札を取った場合は自陣の札1枚を相手に差し上げます。
お手つきの場合は、お手つきした方が敵陣の札1枚を自陣に加えます。
先に自陣の札が無くなった方が勝ちです。
開始前に15分間の暗記タイムが与えられます。
・散らし取り
普通のかるたです。
札を多く取ったやつが勝ちです。お手つきとかは知りません。
・源平合戦
数人ずつチームで、50枚ずつを自陣に並べて取り合います。
細かいところは公式と同じで、先に無くなった方が勝ちます。
ルールはこんなもんです。それではさっそくプレイしてみましょう。
その2 札を覚えよう
まあ当然なんですが、札を覚えないことには試合ができません。
「ちはやぶる」と詠まれた場合、「からくれなひにみずくくるとは」と書かれた札を取る必要があるからです。
裏に上の句が書いてある取札もありますが、試合などでは裏に何も書いてない場合が多いです。公式戦ではテキスト確認ができないということです。
短歌なので57577になっているのは言うまでもないですが、基本的には最初の5文字と下の句77をリンクさせて覚えることになります。
熟練者になると5文字読み終える前に札が吹っ飛んでいきます。「決まり字」というものがあります。
・一字決まり
「む、す、め、ふ、さ、ほ、せ」で始まる7枚は、それぞれ1枚ずつしか存在しません。「一枚札」とも呼ばれます。「む...」の時点で「きりたちのぼるあきのゆふぐれ」が吹っ飛ばされます。
何字決まりとかありますが僕はあんまり気にしていません。だいたい感覚で、たまに気配を読み取ります。
あと、得意な札を一つは持っておいた方がいいですね。歌の内容が好きとか言葉の感じが好きとか取りやすいとかなんでもいいので。
僕が好きなのは「我が庵は 都の辰巳 しかぞ住む 世をうぢ山と 人は云ふなり」です。
決まり字は3で、「わがい...」の時点で「我が庵は」を指すのか「我が袖は」を指すのか判別ができます。
その3 実践
最初は裏に前半分が書いてあるやつでやってみましょう。裏を見て覚えながら自由に並べてください。
僕は左上から五十音順に並べ、好きな札と一枚札は右下、利き手の近くに置きます。
あとは反射神経と記憶力と右腕をフル稼働させましょう。相手のことを考えている余裕はありません。骨まで叩き壊してやりましょう。
取り方にも個人差がありますね。公式で多いのはやはり払い手(手を横に振って払うように取る)ですが、つき手(牙突)も存在します。
好きなのを使ってください。
その4 まとめ
数年やっていればコツも掴めて楽しくなってくるはずです。
ちなみにかるたクイーンは「3歳から百人一首を始め...」みたいな人しかなれないので諦めましょう。
カードゲームに飽きた人、是非日本古来のOCG【百人一首】に手を出してみませんか?
それではごきげんよう。