この回で描いているのは、
「修行が終わった後に始まる、本当の現実」です。
山で心と体を鍛え、
里で命の重みを知り、
教室で現代の知識を学んだ若者たち。
けれど、
それらはすべて“準備”に過ぎません。
実際の蕎麦屋に立ち、
お客様に一杯の蕎麦を出した瞬間から、
そこはもう修行ではなく、現実になります。
一杯の蕎麦には、
目に見えない多くのものが詰まっています。
技術だけではなく、
時間、労力、責任、
そして人の生活そのもの。
無駄を出さないこと。
当たり前を大切にすること。
自分本位ではなく、
相手の笑顔を思い浮かべること。
それらすべてを背負って蕎麦を打つことが、
本当の意味で「職人になる」ということなのだと思います。
利益を追うことは必要です。
でも、利益だけを追ってしまうと、
一番大切なものを見失ってしまう。
私たちは、
お客様の笑顔のために蕎麦を打つ。
その覚悟を持ち、
現実の中で問い続けられる人だけが、
蕎麦鉄人と呼ばれる存在になっていく。
これは、
華やかさのない、
けれどとても静かで厳しい
“本当のスタート地点”を描いた動画です。