小野不由美さんの18年振りの
新作長編「十二国記 白銀の墟・玄の月」全4巻の第2巻を半分ほど読み進んだ。
新作長編と言うけれど前作からの続き物なので、物語の登場人物達のその後はどうなっているのか、どんな風に話が展開して行くのか、この物語の落とし前をどうつけるのかと、期待一杯で読み出したのに・・・
第1巻を読み進めて行くも、物語の先が全く想像出来ず、ひたすら字を追い話の展開を追い、主要人物のその後を探るけどなかなか主要人物の手掛かりにもに辿り着かず、ただただ悶々と字を追うばかりの第1巻。
これと言った主要人物への手掛かりに出会わない代わりに、舞台となる国の戦乱後の混乱と荒んだ政(まつりごと)、国土や政が荒れる事でさらに荒れる人心と困窮する人々。戦火の後の国内の状況をつぶさに伝えながら主要人物を探す人々の旅路で1巻は終了。
そして第2巻。
2巻に突入するや主要登場人物の1人が動き出す。
おおおっ?!これで話が動き出すのか?と思いきや。
戦乱後の国の中枢の更なる混乱混迷状態が明らかになるばかりで肝心の主要人物の手掛かりにまでは・・・これから先は、私がまだ読み進めないでいる(笑)
この連綿と続く戦火の後の国の様子。
焦土と化した国で、生きる事もままならない土地に住まう国民。
生まれ育った土地を捨てて彷徨い難民と化した国民。
生きる事だけで精一杯、生きる事すらも風前の灯の国民。
混迷を深めるだけで一向に機能しない政。
小さな小さな希望の明かりすら灯らない、見つからない地獄。
ファンタジーと言う作り話ではあるけれど痛々しく、妙に生々しい。
物語を読み進めて行きながら、今現在、どこの国や地域とあえて言わないけど、実際の世の中で起こっている戦乱の国々、内戦状態の国々、戦争状態ではないけれど紛争、内乱状態と化している国々、一見戦争も紛争も無関係の平穏な国でも相反する人心の争いが激化している国々。
そんな国々の行く末は、どちらの勢力が勝とうと負けようと荒れ荒み荒廃して行くのだと著者は言っている様に思えてならないんだよ。
そして物語の中で荒廃した国を彷徨う国民の姿が、なんかさぁ、今の日本の姿を見てる様に思えちゃうのは何故だろうか。
著者、小野不由美さんはどんな気持ちでどこを見て、この長編を生み出して来たのか。
そしてこの物語に何をどんな思いを込めているのかな。
なぁ〜んて!
格好のいい事をずらずらと書いてはみたけど、なかなか先へ読み進められなくてね。
実は私自身が続きが気になってるのよー!!!
くそー!(笑)