ひいひい言わせてやんよ
ひいひい言わせてやんよ
中学3年の夏
友達2人と肝試しに
高台にある墓地に出かけました。
蒸し暑い深夜1時過ぎ
片道40分チャリを漕ぎ
少し汗ばみながら墓地に到着。
世の中怖い物無しと思いたい年頃
背筋も凍るほどの静寂の中でも
ぼくたちは必死に明るさを取り繕い
幽霊上等!なんて思っていたんです。
「全然怖くないんですけどwwwwwwwうけるwwww」
そんな事を言い合いながら
自転車で墓地を徘徊。
誰からともなく
自転車で競争する事となりました。
必死に立ち漕ぎするぼくら3人
抑え込んでいた恐怖心も
明るく振舞う勇気も
生暖かい重い空気も忘れ
自転車を漕いでいました。
そんな時
友達がこう言いました
「やべ!誰か来た!」
その声に振り向くと
A君の視線の先に黒い物体が見えたのです。
目をこらすとそれは伏し目がちなお坊さんでした。
騒いでる僕らを叱りに
寺の住職が出てきたと思った僕らは
自転車競走を忘れ必死に出口へと向かうのでした。
その時です
「おい!あれやばいって!!」
友達の悲鳴に似た叫び声
その声がしたと同時に僕も気づいたのです。
出口へ向かう僕らの先にいる女性と子供の姿を。
この時間帯、そして墓地
間違いなくソレと分かる彼女等は
人が歩く動きではなく
平行にそしてまっすぐにこちらに向かってきました。
細い路地を通り
方向感覚も無いまま逃げ惑う僕たち
そして脅威的な速度で忍び寄る彼女等
先ほどまでの強がりも虚しく
叫び声をあげ半泣きで出口を探し
やっとの思いで墓地から脱出しました。
墓地を抜け高台を下った先にはバス停があり
僕らはそこでようやく落ち着きを取り戻す事ができたのです。
ふっと胸を撫で下ろす僕ら
そこで夢から醒めました。
もちろんフルおっきしてましたとさ。
お し ま い ♪(ジプリ風
