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心の開かせ方

人材育成担当向けの学びの場はいろいろある。

先日は日本人材マネジメント協会 の戦略的人材育成・開発研究会の第5回会合に参加した。


テーマは「意識改革と風土改革」。

参加各社の事例を紹介しあいながら意見を述べ合う形で学ばせていただいた。


ここで私の得た学びは、


  上司が意識と行動を変えることが、意識改革・風土改革の近道


ということ。


絶対に必要とは言い切れないが、結局組織の上に立つものの意識が変わらなければ、それを下に伝えていくことはできないし、部下が学ぶことはない。

「変えるぞ~!」と大号令をかけたところで、変わるものでもない。

大号令とともに、上司が本気で変える気になり、その場から行動を変えることを部下に示さなければいけない。


つまり、組織の意識を変えたいとか風土を変えたいと思うなら、まず自分から変わらなければいけないということ。


過去と他人は変えられない。変えられるのは未来と自分。


結局、そういう真理に行き着いてしまうということか。



しかし今日は意識改革のためのいいヒントをいただいた。

それは、


  心を開かせる


ということ。


これにもいろいろやり方はあるようだ。


最近のメール文化の浸透により職場に会話がなくなり、コミュニケーションが疎かになっているという懸念がある。

だから、腹を割ってしゃべらせて心を開かせる必要があるのだそうだ。


そこである会社の心の開かせ方を紹介しよう。


その会社では、マネージャを集め、昼間からビールを出してディスカッションさせるとか。

ちょっと酒が入ると話しやすくなったり饒舌になったりするもの。

そういう効果を狙っているらしい。

もちろん泥酔するほどではいけないが。


以前に似たような話を聴いたことがある。


ある大手一流企業での過去にあった研修の話。

その研修では、とりあえず参加者を集め、部屋に閉じ込めたのだとか。

部屋を出てよいのはトイレのときだけ。

部屋の中にはウィスキーとおつまみを置いておく。

参加者への指示はなにもなし!


研修という名の下に部屋に集められて酒がおいてあるシチュエーションはどう考えても妙だが、最初こそいぶかしげにしている参加者も、会話も目的もない状況に戸惑いながら、結局はウィスキーに手を出すのだそう。

「とりあえず、あるんだし、飲みますか」、と。


そうすると会話が生まれるのだが、最初のうちは、「うちの会社はここがだめだ」「組織のここがなってない」などの愚痴のオンパレード。

しかしながらそんな状況が3時間も続くと、人間そんなにネガティブなことばかり言い続けられないのか、だんだん発言も前向きになってくるんだそうで。

自分たちはどうあるべきか、なにをするべきか、という話に移っていくのだそう。

特に結論を出すでもなく、発表があるわけでもなく、時間になると終了。


で、この研修、参加者からは「良かった」と評判だったのだとか。

どうやら、腹の中にあるものを吐き出して、みんなで心を開いて話ができるというのが大事なようだ。



もうひとつ、心を開くアプローチを学んだ。

それは、


 褒める → 気分が良くなる → 話す → 心を開く


というアプローチ。

しかれば口も心も閉ざしてしまうが、褒めればどちらも開かせることができるというわけ。



ん~、どれも試してみたい。