本当の反モルモンはモルモン信者たちかも?
モルモン信者たちは、時折、自分の教会の指導者たちが教えていることと正反対のことを主張します。つまり、教義や事実に反対しているのです。幾つか事例を挙げます。
●私のおばさんはモルモン信者ですが、「ゲイの人たちは罪人ではないよ。ゲイ同士で結婚してもいいんだよ。」と言いました。
これは教会が教えていることと違います。教会は、以前はゲイであること自体が悪だ、と教えていました。最近はゲイであることは仕方がないと言い始めています。でも、ゲイ同士でデートしたり結婚するのは厳しく禁じています。それをしたら、破門されます。
2015年11月にモルモン教会は、「ゲイのカップルが育てている子供は8歳になってもバプテスマを受けてはいけない、18歳になって自分の親は罪人だと認め、それを書面に書き、家を出たら初めてバプテスマを受けられる」という方針を出しました。モルモン信者でゲイのカップルたちは破門されました。
ところが、これで家族の中でいがみ合いが起こり、自殺する信者が増え、多くの信者が教会を去った為、3年後に教会はこれを取りやめましたが。それでも、同性カップルが手をつないだり、キスしたり、結婚等したら、破門されます。https://www.huffingtonpost.jp/entry/mormon-church-lgbtq-policy-jp_jp_5caaaf4ae4b0dca03303524e 参照
●ショーン・マクレーニーという、元モルモン信者がいます。彼はモルモン教会が教えてくれない教会の歴史や教義を調べて真実を明かすテレビショーを開いています。ある時、熱心なモルモン夫婦が彼のショーに電話してきて「ジョセフ・スミスはモーセやイザヤと同じ、神の予言者だ」と言ってくるのですが、ここでショーンが「君たちはジョセフ・スミスが妻のエマに内緒で10代の娘たちと結婚して肉体関係を持ったのを知ってるかい?」と聞きます。すると、この夫婦は「そんなのウソだ」と言います。
この夫婦は教会が教えていることを否定しています。モルモン教会は、公式サイト「カートランドとノーブーにおける多妻結婚」でジョセフがエマに内緒で多くの妻をめとったと認めました。ただ、日曜学校や総大会では教えていません。https://www.churchofjesuschrist.org/topics/plural-marriage-in-kirtland-and-nauvoo?lang=jpn 参照
教義と聖約132章62~65節には、ジョセフが10人の女性と結婚したとしても、それは神が命じたことだから姦淫の罪にはならない、そして、それをもしエマが受け入れないならば、ジョセフは彼女の許可無しに妻をめとって良い、と書かれています。こんなこと、隣近所の人や英会話に来た人、求道者に言えますか?「あんたの宗教、狂ってるよ!」と言われるでしょう。でも、これは末日聖徒イエス・キリスト教会の聖典に書かれていることなのです。
●あるモルモン宣教師に、「10分の1を納めるかどうかは自由です。」と言われたことがあります。
これは、教会が教えていることと異なります。モルモン教会にとって、一番大切な戒めは、10分の1だと言っても過言ではないでしょう。その証拠に、毎年必ず、年末に監督から10分の1の面接を受けますよね?「正直に全額払っていますか?人をだませても、神様をだますことは出来ませんよ」と言われます。こんなこと、他のクリスチャンや仏教は行いません。いろんな宗教の人に尋ねたけど、みんなびっくりしてました。「そこまでやるの?」って。
何よりもひんぱんに行うのが10分の1の面接です。そして、払っていないと、神殿に入れません。入れないと神殿結婚出来ないから、昇栄出来ません。
つまり、10分の1を払う事はオプションではなく、戒めなのです。
だから、総大会や日曜学校で、「10分の1を払うのが苦しくても払ったら仕事の依頼が来た」という様な話を何度も、何度も、聞かされるのです。
私が一番初めに覚えた戒めは10分の1でした。5歳位の時です。10個コインがあって、その一つを監督さんに持って行く、という絵を見せられたのを今でも覚えています。
でも、うちの両親は10分の1を払ったのに、会社は倒産、家族はうつ病・ガン・目の難病等、次々と病気を患いました。祝福どころか苦しみばっかり。
●ジョセフ・スミスが一夫多妻をしたのはなぜか?それは、天使が剣を持って現れて、やらないと滅ぼすぞ!と脅したからです。でも、それを私の父に話したところ、父はこう答えました。
「神様が天使を送ってそんなことを命令するもんか!そんなの、ジョセフがでっちあげた作り話だ。彼は女ったらしだったんだよ。男なんて、みんなそうだ。」
これには驚きました。教会の公式サイト「カートランドとノーブーにおける多妻結婚」にちゃんと書いてあるのに、大管長がそう教えているのに、父は、これを信じません。「12使徒や大管長に一体何がわかるっていうんだ!」とも言ってました。教会の教えを頭から否定しています。
●メドウ山の虐殺については、他の所でも書きました。ブリガム・ヤングの時代に、モルモンの神権者たちが非モルモンの幌馬車隊を襲い、120人を虐殺し、これをインディアンのせいにした実話です。教会公式サイト「19世紀の末日聖徒の平和と暴力」https://www.churchofjesuschrist.org/study/manual/gospel-topics-essays/peace-and-violence-among-19th-century-latter-day-saints?lang=jpn
これについてどう思うか?と、川崎ワードのある兄弟に尋ねたところ、「教会員が人殺しなんか、するわけないじゃないか!」との答えが返ってきました。
彼は、監督やステイクの責任をしていたにも関わらず、真っ向から教会の歴史上の実話を否定したのです。
●たくさんのモルモンが、「私たちは他の宗教を否定したりしません」と言います。これも、教会の教えと異なります。
モルモンの教祖ジョセフ・スミスが森で神とイエスに会った時、イエスは、「全ての教会は間違っており、腐敗しているのでどれにも加わってはならない。彼らの信条は私の目に忌まわしいものである」と言ったそうです。モルモンの聖典「高価な真珠」のジョセフ・スミスの歴史1章参照。
つまり、当時存在していたカトリックやその他のクリスチャン教会は、全てイエスから見て「忌まわしいもの」だった、ということです。もちろん、ヒンズー教やイスラム教もそれに入ります。
他の宗教を完全に否定していますね。大体、「うちの教会こそが唯一真だ」と言ってしまうこと自体が他を否定しているのです。他の宗教の人がこれを聞いたら気分を害するでしょう。でも、これは末日聖徒イエス・キリスト教会の聖典に書いてあることで、宣教師たちが「最初の示現」で教えていることなのです。
●「モルモンは人種差別をしてこなかった」と動画で言っている信者がいます。
これも、教会の教えに反しています。
まず、現在モルモン教会の聖典となっている「高価な真珠」には、
「見よ、主がその土地を熱でのろうだろう。そして永遠に何も育たなくなるだろう。カナンの子供たちは皆、黒い肌を持ち、全ての人々の中でさげすまれるだろう。」
とあります。高価なる真珠 モーセの書7章8節 参照
次に、モルモン教会が神の言葉だと主張する「モルモン書」には、神様は悪い人たちの肌を黒くした、と書いてあります。この肌を黒くされた人たちは後にインディアンとなる人たちです。つまり、黄色人種。私たち日本人もこれに当てはまります。
あとは、1978年まで黒人は神権を与えられませんでした。大管長たちはみんなこれを神からの戒めだ、と教えました。限りなく、白人主義に近い、KKKにどこよりも近い考え方を持っていたわけです。
今は黒人に差別してないよ、と言ってますが、人種差別用語は引き続き聖典の中に残ったままですし、今までの差別について謝罪していません。
●よく、モルモン教会の人は、「教会に反対する反モルモンはサタンにそそのかされている悪い人たちだ。」と言うけれど、自分たちはどうなんでしょう?教えに反対してることが結構あるんじゃないのかな、と思います。
ー日曜日に旅行したり、外食するモルモン
ーR にランクされた映画を見ちゃいけないと戒められてるのに見るモルモン
-コーヒー飲んでるモルモン
-妻子を虐待するモルモン神権者
-日曜日に学校の勉強をするモルモン
-料理酒を使って料理するモルモン
-モルモン書を毎日読まないモルモン
-教会員たちの悪口を言うモルモン
-日曜日に働くモルモン
ー神殿にあんまり参入しないモルモン
川崎ワードのある姉妹は、多妻婚について私が意見を聞こうとしたら、「そんなの効きたくない」と言いました。
多くの「反モルモン」と呼ばれる人たちは、少なくても、過去に自分たちが集っていた教会のマイナスなことにも向き合っています。これは結構辛いことです。それなのに、自分が今集っている教会のマイナスなことには全く向き合わず、聞こえの良い教えだけにしがみついて、「自分は真実を知っているんだ。他の人たちよりも優れているんだ、神に近いんだ」と自己満足している。
教会が教えていることを否定したり、戒めを全て守っていないのに聖餐会で「反対する人は手を上げて下さい」と言われても、何にも言わないで無視してる。はっきり言って、偽善者です。
だけど、「ゲイの人をいじめる方針には反対だ」手を上げる勇気のある、偽善者でないモルモンもいます。こういう人が増えることを望みます。
私のおばさんに、教会がゲイの人たちにすごく辛く接していることを話したら、おばさんはそうなのか、とわかってくれました。
でも、今の日本人のモルモンはたちは、たくさんの真実を聞く準備が出来ていないから、言っても無駄だと思う、と言われました。猫に小判、豚に真珠、なのでしょう。
いつか、みんなが真実を知るようになって、洗脳されないで信じたいことを信じられる世の中がくるといいな、と思います。