僕は。
君がしようとしていることについて
実を言うと
知っていたんだ。
それでも
かまわないと思った。
それで
君が満たされるなら。
君の心が満たされるなら。
君が僕を許さなくても。
僕は、それでかまわなかった。
どんな罰でも受け入れよう。
それが唯一ぼくにできること。
僕の最後の愛の証として。
君が魂を抜いたから
僕はただの抜け殻になってしまったけれど
それでも君は
この抜け殻の体を
束縛したいと願っているんだね。
それとも君は
僕を抜け殻にすることが目的だったのかな。
答えは
すぐに聞ける。
永遠を生きる吸血鬼なら。
君の血しか求めないと
無意味に誓った僕は
いつも死にかけていて
蝋人形みたいだけれど
それでも君は
あの場所で笑うんだ。
あの時と
変わらない笑顔で
その笑顔の下に
醜い素顔を隠して。
それを厭うことすら
できないなんて
僕は本当に
抜け殻。
屍。
感情の無い、無意味なもの。
君のための僕が
そこにいれば
君はそれで満足なのかな。