その時だった。

『泣くより笑ってる方がいいぜ!』

『ぇえ…?』
私が顔を上げた瞬間、目の前に違うクラスの男の子が立っていた。
確か…秋山くんだったけ。
みんなからチョー人気がある人だ。

すごく明るくて、いつも笑顔を絶やさないような人だ。

『大丈夫です…。気にしないで下さい!』
私がそう言うと秋山くんは、
『ほらほら♪スマイル!!』
と言って私に笑って見せた。

そんな秋山くんを見てると自然に
笑顔になった。
『なんや。笑うと可愛いやん♪』
秋山くんが言った。
『そ…そんなことないもん!!』

『あっゴメンゴメン。』

なんていい人なんだろ。

嫌なことも全部忘れさせてくれる。

こんなうちになんで優しくしてくれるの だろう…。

『あっそうだメアド教えてョ♪』

『ぇえ??いいけどなんで?』

『また泣かないように。』

『叶わない恋なんてねーよ!!
俺はお前が好きなんだ。』

どうしたらいいの…。

好きになっちゃいけないのに…。

なんで…なんで……。

うちってなんてバカなんだろう…。

私は、翼の手を振り払った。
『うちも翼の事が好きだよ。
だけど…ダメなの!!』

私は、走って屋上を出た。
『ガタン…。』

ドアを閉めてそこに座り込んだ。
涙が止まらない。
もう諦めるしかないんだ。

そう思った時だった。
『香奈が好きだから。』
翼が真剣な目で言った。

『勝手なこと言わないでよ!!うちはどれだけ翼を好きになっても、どれだけ翼を思っても…叶わない恋なんだよ!!』

私が言った瞬間だった。

翼は、私の手首をつかんできた。

『ちょっとなに……。』
翼が私にキスをした。

びっくりして頭が真っ白になった。

そして翼が言った。
『叶わない恋なんてねーょ!!
俺は、お前が好きなんだ。』