土屋大洋慶應義塾常任理事書評・・中山俊宏君の二冊の本 | ExcomAdvisorのブログ

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本稿は私・平田幸治の個人の意見・見解等を綴ったものです。

  本稿は三田評論2023年6月号掲載の土屋大洋慶應義塾常任理事の書評を読んでの私の所感である。

 

  故中山俊宏慶應義塾大学総合政策学部教授の日本国際問題研究所の東京グローバルダイアログ等で先生のモデレーター、ウェビナー等の画像を拝見した私の思い出である。

 

  2016年米大統領選挙に関しては拙稿 #ameblo に記してもいるが、ドナルド・トランプ氏の勝利を中山先生は想定外だったようだ。だが、一般投票ではヒラリー・クリントン夫人が過半数を上回っていた。私見を書くが、この年の大統領選挙は、これより先のフィナンシャル・リセッション(もしくはグレート・リセッション)から生じた格差の問題ではないか。またトランプ氏は巧みに減税策も取り入れていた。

 

  三浦瑠麗氏のナビでフォローした共和党プライマリーのテッド・クルーズ上院議員、マルコ・ルビオ上院議員に比してもトランプ氏は異質だった。言葉運びには罵声に近いもので勝利を得た。オバマ大統領、トランプ大統領が「・・もはやアメリカは世界の警察官ではない」と表明したことはアメリカの大きな変化であったと考える。

 

  中山先生が青山学院で永井陽之助先生に師事された。永井先生は米ハーバード大学での在外研究中にスタンリー・ホフマン教授等との交流で国際政治の研究を開始され、政治意識はデビッド・リースマン教授等と継続された。私は慶應義塾在塾中に東京工業大学の永井陽之助研究室に通った。

 

  中山先生は永井先生からブリリアントなインパクトを受容された。土屋常任理事の中山先生への惜別も、その学術業績のみならず、人柄へのいつくしみでもあろう。ある日Twitterに中山先生の死がながれ、TLに国際政治学者の方々の追悼の言葉があった。風のように去ってしまった。ご冥福をお祈りします。

 

   (ひらた こうじ)<了>