前回ご紹介したコース委員との会議が終わると次は、旅館やホテルなどの仕入れ、料金調整を行います。そしてこの料金を基準にしてバスツアーの料金を決定していきます。ツアーによってはこの段階でホテルの責任者との打ち合わせが入ることもあります。また、これと同時に部内でも部長以下の管理職を交えた会議が行われ、ここでツアー料金についての意見が出されます。例えば、8,980円に設定されたバスツアーがあったとすれば、この料金では売れないので1,000円値下げした7,980円にして下さいなどの話し合いが行われます。そしてこの打ち合わせによっては立ち寄り先を変更したり、食事の内容を変えるなど、バスツアーの質を落とさずに価格を下げる努力が行われプランにどんどんと手が加えられていきます。
前回ご紹介したバスツアー原稿の続きをご紹介いたします。新しいバスツアーはこの原稿を基に各部署との調整が行われます。そしてまったく新しい立ち寄り先などが加わった場合は、その現地まで確かめに行くこともありますが、基本的には企画段階で実際に運行ルートを確認することはないと言われています。バスの運転士やバスガイドの代表などから構成されるコース委員との会議で、実際にツアーに出かける立場からの意見を出し合います。同じ走行距離でも運行する道路によって所要時間は異なる場合もあり、施設ごとに滞在した時間には長短があります。この会議では原稿用紙を1枚1枚めくり、地図や立ち寄り先のパンフレットなどを確認しながら「この到着時刻は無理。や、あと1時間は余裕が欲しい。」などといった様々な意見が出されます。またこの段階でもツアープラン自体にワクワクしないなどといった厳しい意見が出る場合もあります。
バスツアーの企画担当者が立案した新しいツアープランは、A4の原稿用紙にまとめられます。コースの名称、出発地、運行ルート、休憩場所、昼食場所、立ち寄り先などが、それぞれの到着時刻、出発予定時刻、滞在時間とともに記入されています。地名や施設名、時間などが並んでいるだけの簡単な用紙ですが、旅行業に携わる専門家なっら、このまとめられた原稿用紙だけでどのようなバスツアーかがおおよそイメージできるそうです。こうした原稿用紙を日帰りのバスツアーの場合は60枚から80枚、宿泊のバスツアーでは100枚以上となりますが、それをそれぞれの担当者が作成します。
はとバスには「はとバス企画旅行部」というバスツアーなどの旅行を統括する部署があり、その中の企画課というところではとバスの新しいバスツアーが企画されています。

現在はとバスの企画担当者は4人います。それぞれのバスツアーの担当者は、日帰りツアーと宿泊ツアーで別れています。宿泊ツアーはさらにエリア別に細かく分かれています。

はとバスの新しいバスツアーが企画される場合、まずは前年の傾向を踏まえて新しい年の予測を立てるところから始まります。前年のバスツアーの売上を見て、今年はこういう新しいプランを増やそうとか、このツアーは参加人数が少なかったので今年は中止しようなどの判断がおこなわれます。こういった様々な判断がされて、毎年はとバスのバスツアーが決定しています。
前回、はとバスツアーで新しいツアー企画の価格で決定することろまで書きましたが、今回はその後の流れを書いていきたいと思います。

新しく企画されたバスツアーの販売価格が決定すると、次にインターネットでのWEB予約画面の制作と、電話予約センターでの電話オペレーターのマニュアル制作、添乗員のマニュアル制作に入ります。そしてそれらすべての制作が完了した後、電話での受付が開始されます。

そして手配担当者が催行を決定するのですが、この際、人数が集まらない場合などはバスツアーが中止になることもあります。無事人数が集まって催行が決定した場合、配布物やお土産の準備、宿泊宿・立ち寄り先への人数連絡となり、新しいバスツアーが運行さtれます。
バスツアー最大手のはとバスツアーで新しいツアープランが決定するまでには様々な段階を経ることになります。まず初めに、企画旅行部の企画担当者が立案した新しいバスツアーのプランを運輸部や営業企画部、旅程管理者、手配担当者と会議をし、その後コース委員会にもっていきます。

そして運輸部が実際にバスツアーに参加する乗客の立場になってしっかりとチェックし、パンフレットの原稿制作、宿の手配を経てツアーのパンフレットが校正されます。その後、ツアー参加者が実際に宿泊する宿や立ち寄り先などに料金等の確認をし、立案された新しいバスツアーの販売価格が決定します。
このブログでは、全国にたくさんあるバスツアーの中でも最大手にして人気ナンバー1の「はとバスツアー」についてご紹介していきます。不定期での更新となりますが、バスツアー好きや、これからはとバスツアーに参加したいと考えている方に役立つ情報、面白い情報などを公開していきますので宜しくお願いします。