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イーウィングのブログ

インターネットビジネスの世界を飛び回れる翼をもつのが夢です。
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第14話火曜日書籍レビュー

 『最新プラットフォーム戦略』
 
 
今回の書籍レビューは『最新プラットフォーム戦略』
---マッチメイカー---です。
 
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□商品の説明
世界の時価総額ランキングトップ5に共通するのは、すべて
『プラットフォーム戦略』です。
 
プラットフォーム戦略とは、「関係する企業やグループを場
(=プラットフォーム)にのせることで、新しい事業のエコ
システム(生態系)を構築する経営戦略」のことです。
 
本書ではアマゾン、グーグル、マイクロソフト、アリババ、
フェイスブック、ツイッターなどのおなじみの有名企業から、
日本はもちろん、MBAでもあまり紹介されていないフリートカード、
ショッピングモール、オープンテーブル、Mペサ、アップルペイ、
ブライトコーブ、ネットフリックスほか数多くのプラットフォーム
企業の成功事例や失敗事例を紹介しています。
 
世界を支配する経営戦略であるプラットフォーム戦略を、どの
ように構築するべきなのかについて解説しています。
 
・マルチサイドプラットフォーム
・ネットワーク効果の大間違い
・6つのターボ化テクノロジー
・コンテンツプロバイダーとユーザーをつなぐ2サイドプラット
 フォーム
・アプリユーザーと開発者をつなぐ2サイドプラットフォーム
・アリババのマルチサイドプラットフォーム
・クリティカルマス、起爆、協調問題
・トラフィックを生み出す
・起爆の戦略と戦術
・価格設定、シングルサイド vs マルチサイド
・アクセスへの課金
・健全なエコシステムと爆発的成長
・マルチサイドプラットフォームはいかにして小売業を変革したか
・プラットフォームの脅威に対するビジネスの生存競争
 
等、さまざまなテーマに触れながら、ユーチューブ、マイスペース、
アリババ、ツイッターなどの事例を使った
「ジグザグ戦略」
「ツーステップ戦略」
「ナロー&ディープ戦略(狭く深い戦略)」
「リアル連動」の4つの戦略を解決策として紹介しています。
 
また従来、経済学者や経営学者の間で「常識」と思われていた理論
が実は誤りであったことを明らかにしています。
 
具体的には、
「ネットワーク効果」
「ウィナーテイクスオール(勝者総取り)」
「ファーストムーバーアドバンテージ(最初に参入したもの勝ち)」
などの理論がすべて誤りだったということです。
 
なぜ日本企業は世界から取り残されてしまったのかが、本書を読む
ことで明らかになるかもしれません。
 
 
□目次
〇PART 1 経済学とテクノロジー
第1章 8時に4人の席を~マッチメイカーはいかにしてレストラン
予約のフリクションを取り除いたか
第2章 「とにかく多くの人にリーチ」の誤謬
第3章 ターボ化~マッチメイカーを爆発的に成長させたテクノロジー
第4章 フリクションの戦士たち~マルチサイドプラットフォーム
はいかにして取引コストを発見・低減することで価値を創造するか
 
〇PART2 マッチメイカーの構築、起爆、運営
第5章 起爆か、不発か
第6章 長距離輸送~価格バランスが導く価値と収益
第7章 城壁を超えて~プラットフォームとエコシステム
第8章 インテリアデザイン~活動と価値を最大化するプラット
フォームの構築
第9章 偽物と詐欺師~プラットフォーム参加者の悪い行動を統治する
第10章 消える か 燃えるか
 
〇PART3 創造、破壊、変革
第11章 現金の移動
第12章 行方不明
第13章 考えているより遅く早く
 
 
□著者・訳者
・エヴァンス,デヴィッド・S.(著者)
経済学者、ビジネスアドバイザー、起業家。
独禁法関連の経済専門知識を提供するグローバルエコノミクス
グループ社と、マルチサイドプラットフォーム戦略に関する助言
を行うマーケットプラットフォームダイナミクス社という2つの
コンサルティング会社に共同出資し、リードしてきました。
また、ユニバーシティカレッジロンドンでは独占禁止法と経済学
で客員教授などを務めています。
これまで10冊の本を執筆、共著、編集、100以上の学術記事も
書いています。
シカゴ大学で、経済学の学士、修士、博士号を取得しています。

 


 
・シュマレンジー,リチャード(著者)
マサチューセッツ工科大学の名誉教授。
MITスローン経営学大学院で9年間学部長を務めました。
以前には大統領評議会の経済アドバイザーのメンバーを務めたこと
もあり、産業組織の経済学と、政府の政策と経営戦略への適用分野
において世界の主要な学者の一人です。
12冊と130以上の学術論文を執筆、あるいは共著しています。
MITで経済学を専攻し、博士号を取得しています。
 
平野敦士カール(訳者)
経営コンサルタント。
株式会社ネットストラテジー代表取締役社長、社団法人プラット
フォーム戦略協会代表理事。東京大学経済学部卒業。日本興業銀行、
NTTドコモを経て2007年ハーバードビジネススクール准教授と
コンサルティング&研修会社(株)ネットストラテジーを創業し社長
に就任します。
米国イリノイ州生まれ。ハーバードビジネススクール招待講師、
早稲田MBA非常勤講師、BBT大学教授、楽天オークション取締役、
タワーレコード取締役、ドコモ・ドットコム取締役を歴任。
米国・中国・韓国・シンガポール他海外での講演が多数あります。
 
 
□日経の書評
2018/8/25付の日本経済新聞 朝刊の書評に興味を抱きました。
 
「最新プラットフォーム戦略 マッチメイカー 」
D・S・エヴァンス、R・シュマレンジー著 
 
日本リサーチ総合研究所主任研究員 藤原 裕之氏の
『モノから「場」へ発想の転換を』と題する書評です。
 
グーグル、アップル、ウーバーやメルカリなどが主役の昨今のビジ
ネスはプラットフォーム戦争とも言うべき様相を呈しています。
 
何かと耳にする機会の多いプラットフォームについて、多くの事例
に触れながらその戦略を丁寧に解説しているのが本書です。
 
著者は2つ以上の異なるグループが相互に出会う「場」を
マルチサイドプラットフォームと呼びます。
 
「パート1」では、古代に起源を持つマルチサイドプラット
フォームが、インターネットとスマートフォンによって突如
急速にターボ化(加速)されたことを示します。
 
そこから、一企業の行動に照準を当てる従来の経済学に代わる
新たなマルチサイドの経済学を提示します。
「先行者優位」や「勝者総取り」といった通説は説明力を
持たなくなっていると主張します。
 
「パート2」では、マルチサイドプラットフォームの成功に必要
な6つの要素を掘り下げます。
フリクション(障害)をどれくらい低減できるか、
複数の顧客グループをいかにバランスよく獲得するか、
価格設定はどうあるべきか
などを検討することが成功を決定付けます。
 
アリババが段違いの成長を遂げたのは、未整備な商業インフラなど
解決すべき甚大なフリクションが中国に存在していたことが大きい
と解説しています。
 
さらにマルチサイドプラットフォームを着実に運営するため、
参加者の交流を制約する障害はあるか、集客性が高く交流性が
高まるようデザインされているか、参加者が気持ちよく利用
できるようルールが整備されているかといった点も提示します。
 
「パート3」では、ケニアのモバイルマネー(Mペサ)を取り上げ、
マルチサイドプラットフォームが古い業界を破壊し、新たな業界
を創造する様子を描きます。
 
一方、クレジットカードが生まれて50年以上たっても現金は使用
され続けており、変革は数十年単位でゆっくりと進むとみています。
 
特定分野にとどまらず一段高い視点から産業の変遷を捉える洞察力
が導く結論です。
 
本書は我々に「何を作るか」から「どんな場を作るか」への発想
転換を促します。日本企業の多くが取り組むべき課題の本質が
詰まった一冊だと考えます。
 
 
 
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