今日は無農薬栽培の病気予防についてです.
害虫も厄介ですが,病気はもっと厄介ですよね.
家庭菜園でもお困りの方もいらっしゃるでしょう.
簡単ですが,化学農薬に頼らない病害防除の概要を
お話ししたいと思います.
【植物の病原菌】
一.細菌(バクテリア)
ヌメっとしたものが浴槽などに付きますが
それが細菌です.乾燥に弱く,酸性に弱いものが多いです.
実は細菌による植物の病気はあまり多くありません.
自ら感染する能力はありません.
多くは水媒で自然開口部や傷口から侵入します.
細菌によって細胞壁が分解される過程で腐敗臭がします.
軟腐病などはかなり臭いです.
その他,腐敗病,黒腐病,斑点細菌病などがあります.
一.糸状菌(カビ)
とくに植物の病気ではカビの仲間を糸状菌と言います.
パンに生えるふわっとしたものです.
酸性でも生えます.
これは植物の病気の中で最も多く多岐に渡ります.
自ら菌糸を伸ばして植物に侵入することが出来ます.
胞子を作るものが多く,
胞子が飛んで次の感染源になります.
胞子は耐久性が高く,熱や薬で死なないこともあります.
立ち枯れ病,うどん粉病,べと病,つる枯病,つる割病,
青枯れ病,炭疽病,灰色カビ病・・・
挙げれば切りがありません.
その他,ウイルス,マイコプラズマ,放線菌に因るものもあります.
①まずは病気に強くする
健康な土を使い,自然由来の肥料を使用します.
珪酸(化学肥料でない)の積極投与.
適度な刺激を与えるのも効果的です(送風など).
②単植・連作を避ける
一種類の作物だけでなく,ハーブなど
相性の良い植物を近くに植えると良いです.
いわゆるコンパニオンプランツです.
(この説明はまた機会があれば)
同じ仲間の植物を何度も同じ土で栽培してはいけません.
できれば3~5年は控え,毎年違う作物を植えましょう.
③窒素肥料を控える
窒素分が多いと病原菌が殖えやすくなるので
天然由来のぼかし肥料を用いると良いです.
④土の跳ね返りを防ぐ
マルチや敷き藁をして水やりによって跳ね返った土が,
植物の葉や茎に付くのを防ぎます.
土と一緒に病原菌も付着するからです.
⑤天然由来の殺菌剤を使用する
一般に蒸留前の木酢液や竹酢液に殺菌効果があると
言われています.また土に散布すると有用微生物が殖え,
病原菌を抑制する働きもあるとか・・・
僕の考え・・・
『蒸留されたものでは効果が期待できず,
希釈すると効果が半減するとか実用的とは言えません.
また細菌には効いてもカビにはあまり効かないような・・・
ないよりマシかもしれませんが(;´▽`A``』
市販品には黒酢由来のものも販売されています.
ある程度の効果はあるのかな?
使用していないので分かりません.
(もし使用された方いらっしゃいましたらご感想お願いします)
⑥微生物農薬の使用
これまで家庭菜園用の微生物農薬の販売はありませんでしたが,
ようやく2009年1月から販売が始まりました.
最近ではホームセンターでも置いているところもあります.
有用な微生物を散布して病原菌の入り込む余地を減らすものです.
農薬として取り扱いされますが,一応有機栽培認定です.
化学合成農薬のように使用回数の制限もありません.
こちらがフマキラーから販売されている納豆菌(枯草菌)の仲間の
バチルスを製剤化したものです.
その他,農家用には以前より出光興産などから数種類販売されています.
あまり普及しない欠点があります.
使用期限が短い=生き物なので.
予防としてしか使用できない=実はトリコデルマという青カビは効果あり.
何度も散布しなければいけない=菌を定着させるのは難しく,コストがかかる.
今後の研究が期待されます.
その他,工夫次第で色々あることでしょう.
病気に対する抵抗性品種や接ぎ木苗の利用もオススメです.
(種によってかかりやすい病気があるため)
適切な時期に適切な処置をとること,
病気を持ち込まないようにすることも大切です.
病原菌にはそれぞれ弱点もあり,
病気の発生する時期や病原菌の特徴を知っておくのも大切です.
後は野となれ山となれ・・・生き残ったものを育てるのも良し!?
とりあえず,↑の微生物農薬購入したので試してみます.
害虫も厄介ですが,病気はもっと厄介ですよね.
家庭菜園でもお困りの方もいらっしゃるでしょう.
簡単ですが,化学農薬に頼らない病害防除の概要を
お話ししたいと思います.
【植物の病原菌】
一.細菌(バクテリア)
ヌメっとしたものが浴槽などに付きますが
それが細菌です.乾燥に弱く,酸性に弱いものが多いです.
実は細菌による植物の病気はあまり多くありません.
自ら感染する能力はありません.
多くは水媒で自然開口部や傷口から侵入します.
細菌によって細胞壁が分解される過程で腐敗臭がします.
軟腐病などはかなり臭いです.
その他,腐敗病,黒腐病,斑点細菌病などがあります.
一.糸状菌(カビ)
とくに植物の病気ではカビの仲間を糸状菌と言います.
パンに生えるふわっとしたものです.
酸性でも生えます.
これは植物の病気の中で最も多く多岐に渡ります.
自ら菌糸を伸ばして植物に侵入することが出来ます.
胞子を作るものが多く,
胞子が飛んで次の感染源になります.
胞子は耐久性が高く,熱や薬で死なないこともあります.
立ち枯れ病,うどん粉病,べと病,つる枯病,つる割病,
青枯れ病,炭疽病,灰色カビ病・・・
挙げれば切りがありません.
その他,ウイルス,マイコプラズマ,放線菌に因るものもあります.
①まずは病気に強くする
健康な土を使い,自然由来の肥料を使用します.
珪酸(化学肥料でない)の積極投与.
適度な刺激を与えるのも効果的です(送風など).
②単植・連作を避ける
一種類の作物だけでなく,ハーブなど
相性の良い植物を近くに植えると良いです.
いわゆるコンパニオンプランツです.
(この説明はまた機会があれば)
同じ仲間の植物を何度も同じ土で栽培してはいけません.
できれば3~5年は控え,毎年違う作物を植えましょう.
③窒素肥料を控える
窒素分が多いと病原菌が殖えやすくなるので
天然由来のぼかし肥料を用いると良いです.
④土の跳ね返りを防ぐ
マルチや敷き藁をして水やりによって跳ね返った土が,
植物の葉や茎に付くのを防ぎます.
土と一緒に病原菌も付着するからです.
⑤天然由来の殺菌剤を使用する
一般に蒸留前の木酢液や竹酢液に殺菌効果があると
言われています.また土に散布すると有用微生物が殖え,
病原菌を抑制する働きもあるとか・・・
僕の考え・・・
『蒸留されたものでは効果が期待できず,
希釈すると効果が半減するとか実用的とは言えません.
また細菌には効いてもカビにはあまり効かないような・・・
ないよりマシかもしれませんが(;´▽`A``』
市販品には黒酢由来のものも販売されています.
ある程度の効果はあるのかな?
使用していないので分かりません.
(もし使用された方いらっしゃいましたらご感想お願いします)
⑥微生物農薬の使用
これまで家庭菜園用の微生物農薬の販売はありませんでしたが,
ようやく2009年1月から販売が始まりました.
最近ではホームセンターでも置いているところもあります.
有用な微生物を散布して病原菌の入り込む余地を減らすものです.
農薬として取り扱いされますが,一応有機栽培認定です.
化学合成農薬のように使用回数の制限もありません.
こちらがフマキラーから販売されている納豆菌(枯草菌)の仲間の
バチルスを製剤化したものです.
その他,農家用には以前より出光興産などから数種類販売されています.
あまり普及しない欠点があります.
使用期限が短い=生き物なので.
予防としてしか使用できない=実はトリコデルマという青カビは効果あり.
何度も散布しなければいけない=菌を定着させるのは難しく,コストがかかる.
今後の研究が期待されます.
その他,工夫次第で色々あることでしょう.
病気に対する抵抗性品種や接ぎ木苗の利用もオススメです.
(種によってかかりやすい病気があるため)
適切な時期に適切な処置をとること,
病気を持ち込まないようにすることも大切です.
病原菌にはそれぞれ弱点もあり,
病気の発生する時期や病原菌の特徴を知っておくのも大切です.
後は野となれ山となれ・・・生き残ったものを育てるのも良し!?
とりあえず,↑の微生物農薬購入したので試してみます.