昨日は柴又100kmマラソンに挑んだけど、開催日が近づいて来るにつれて不安な気持ちがアップして来るってことは今までなかった。
特に3月に脚を痛めてから練習できない日が続き5月には10km走れるようになってはいたものの痛みが出る日が続いていた。
“こんな状態で走れるワケがない!”
肉体的は徐々に良くなっているもののメンタル面はその反比例で不安は消えるどころか日に日に強く感じていった。
実は“不参加”も自分の中には選択肢として登場していた。
今まで自動車、自転車、マラソンなどいろんなイベントに参戦してきたけど、勝気とヤル気だけで申し込んでいた。
メンタル面の選択肢で不参加が自分の中にラインナップされたことは無かった。
ってことは今回メチャ弱気になっている証拠だ。
だけど申し込んでいる以上は出来ることまではやらなきゃって思ってランニング用のTシャツを新規に購入したり気分を少しでも変えようと思いながら当日を迎えた。
前泊した宿泊先で朝、偶然にも同じイベントに出る会社のUさんが自分を見つけて声を掛けてくれた。
今までだったら自分から「どこに泊まるの?」とか声を掛けて情報収集できていたハズなのに、ここでもネガティブな気持ちが表れていたんだと気づかされる。
「朝食は駅前の牛丼屋に行こうと思っているんですけどどうしますか?」と聞かれた。実は軽くパンだけで済ませようと思っていた自分にはプラスに働いたので一緒にチェックアウトし牛丼屋で朝定食をしっかり食べた。
そして電車に乗って会場に向かいます。
きっと一人だったら気持が重かったハズだったけどUさんに助けられたようで少しは気が楽になって会場まで来れた。
柴又駅に到着です。
駅前で寅さんの写真を撮る人はたくさんいるけど見送る妹のさくらの写真を撮る人はほとんどいない。

デジカメで写真を撮る人は見る限り誰もいなかったけど自分はいつもデジカメ持参なので当然今回もデジカメでパチリ。
駅から帝釈天までの参道は柴又100kmの歓迎ムードでいっぱいです。
手書きの大きな応援看板を出しているお店もあった。素晴らしい!
昨年の自分はもっと高揚感で満ちていたはず。

そして会場到着です。
今回は気持ちが非常にネガティブな自分だけど、会場に来ている人のほとんどはヤル気に満々でしょう。

受付をして準備OK。
同じ会社から自分を含め3人参戦。
2人の目標タイム自分よりも速くBグループ。自分よりも40分早いスタートだ。
3人で握手して2人はスタート地点に向かった。
意外と2人はスタートまでギリギリだったので自分が彼らの荷物を預けたりとしたのでスタートを見送ることはできなかった。
今までの自分ならスタート地点に向かってデカイ声で気合を入れ声援を送ったのにね。
3人共、スマホにそれぞれの位置が分かるアプリを入れていたので位置情報を共有できる。自分がスタート前に先発の2人の位置を確認すると順調に進んでいる。
これは安心材料だ。頑張れー!と心の中で叫んだ。
そして自分のFグループがスタート。
抑えた走りで楽チン。と思ったけど昨年よりも全然遅い。
右脚は大丈夫そうです。
でも10kmを超えると違和感を感じ始め19kmで一瞬攣りそうになりスキップみたいな形になってしまったがすぐに解消。
何だったの?って感じ。
それからは今まで以上に脚の事が気になってしまい、走る気が殆んど無くなってしまった。走ってもペースが上がらず悲しい状況に突入。
もうこうなるとリタイヤの事ばかり考える。どこでやめようか...ってね。
脚は痛くないのに走る気が完全に無い自分にショック。
どこかの給水ポイントの橋の下にあった日陰で腰を下ろして見上げた空。
今回の俺、メチャ弱いなぁ。

でも前に行こう。思ってスローペースで走ったり歩いたり。
背中に貼るゼッケンには自身でなんでも書けるようになっている。
書いてある内容は人それぞれで無記入の人もいます。
・完走!
・走覇!
・初参加です。完走を目指します。
・Never give-up
・自分に負けるな!
・ゴール後は美味しいビールが待っている。
・家族からのメッセージや子供の書いた絵
・自分が描いた絵やニックネーム
・犬の写真
・○○から来ました。お友達になって下さい。
などなど
自分はと言うと、脚の不安を表現したメッセージを書いていた。
本当に不安だったんだなぁってあとから思う。
そのメッセージを見た他のランナーからも声を掛けられ励まされた。

またいつものことだけど、沿道の応援はすごくパワーになる。
歩いて来た自分にも声を掛けてくれる。そこからは次の給水所までは確実に走った。
本当に声援はパワーになることが実感できる。
そうそう、アマチュア無線家が土手にアンテナを張っていたけど、、車の外で応援してくれてました。
自分もアマチュア無線家の一部なのでちょっと嬉しく思えたよ。
なんだかんだで茨城県五霞町の49km地点に到着した時には関門時間を7分過ぎていた。
というワケでここで失格。終わりました。
残念と言う気持ちはなく、逆にホッとしました。
ボランティアスタッフの中学生の笑顔は優しく思えましたので写真をそのまま載せます。

その後、リタイヤ者を収容するためのバスを待っている時に気持ちが悪くなった。
ヤバイ!
トイレに行って嘔吐。
嘔吐なんて何年ぶりだろう.....記憶にないくらいだ。
メンタル面だけでなく体調も不良なのか??
変な心配が頭を過ぎるがよくわからない。
吐いた後はスッキリした。
バスの中じゃなくてよかったよ。迷惑かけちゃうからね。
バスでスタート地点に戻ったあと、同じくリタイヤしたUさんと銭湯に行った。
Kさんはゴール出来そうだけどまだ3時間かかりそうなペースだったからね。
30分くらい歩いただろうか、昨年とは違う銭湯に到着し汗を流しサッパリした。

銭湯では80歳くらいのオジーサンから声を掛けられマラソンやウォーキング、登山などの話になり、スッキリした自分がさらにスッキリした感じになった。
帰りには出口で挨拶してお別れ。
他にも入口では他人である自分たちにも“こんばんは”と挨拶してくれるし、浴室内でも明らかに他人同士の会話があったり、譲り合いなど他人への気遣いなどが明白に存在していて人と人とのコミュニケーションがしっかり根付いている場所だね。明るい気持ちになるよ。
その後、Uさんと駅前で食事しながら反省会。
今回は脚の件がきっかけで全然気持ちが載らなかったこと。
ランニング中に睡魔。嘔吐....俺って病気かなぁ。内臓がイカれているのか??なんて話もした。
終バスが無くなる可能性もあるというUさん。
たしかにKさんを待つとヤバそうだ。
なので食事している時にKさんにはメッセージを送った。
そして電車で移動中にKさんから無事ゴールの知らせが届いた。
真っ先におめでとう返信。よくやったゾ!!
明るい話が本当に嬉しかった。
たぶん今がドン底付近の自分。だとしたらもう上しかない!
故障して復活がなかなかできなくて不安な日々が続いたけど、脚のダメージはほとんど無いので今回は安心材料を得られたのでそれで良しとしよう。
10月開催のアクアラインマラソンも当選したけど、正直言って当選通知が来た時点では参加する気さえしなかったので当選の連絡は嬉しいと思えなかった。
でも今がドン底と思えばいい。
まだ時間が有るのでしっかりと復活は出来るハズです。
無理した練習+痛みが出た時のにはどう走るか...なんてやっていたら悪化させてしまった。
その故障が長引いてメンタル面でもこんなになったのは初めての経験。
ちょっと高い参加費だったけど勉強の教材と思えばOKです。
次回は3回目のチャレンジ。
絶対に完全走破します! ← 有言実行!!
今回も一緒に参加してくれた会社のメンバーに感謝です。
また大会主催者、会場の運営やボランティアスタッフの皆さま、沿道で声援を送ってくれていた皆さま、そして一緒に走った参加者の皆さまに感謝します。
それと銭湯で出会ったオジーサンにも感謝します。
ありがとうございました!!
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