DVD分析131「作戦タイム」 | 遠藤雅伸公式blog「ゲームの神様」

DVD分析131「作戦タイム」

 いよいよ最終話はドルアーガを倒す話になる。この回は、本当に苦労して時間内の納めているのがわかって、見ていてもったいなかった。まず、オープニングがカットされていたしね。

ゲームの神様・遠藤雅伸公式blog-青光りする天空の宮

 アーメイとニーバを失って、ドルアーガの行動範囲から離れて作戦会議を開く。カーヤが一度だけ障壁を消せるとは言っても、虚無の矢のような決定的攻撃手段がない状態で、ジルはダメージが与えられるのであれば、希望はあると考えていた。

ゲームの神様・遠藤雅伸公式blog-障壁を消しただけではダメ

カーヤ「ただし一度だけです」のセリフの後に、本来なら

ジル「でもダメージを与えることはできる。まずはそこから考えよう」

と来て、メルトやウトゥの否定の言葉になる予定だったらしい。

 メルトの「前と同じだ」という部分も、ファティナの「攻撃力も・・・」の部分も、流れがわかる範囲で削られているが、逆に遠藤としてはテンポがよくなっていて好判断だと感じた。

ゲームの神様・遠藤雅伸公式blog-障害物の多い上の階

 地形を利用する理由の中には、隠れられる場所もあるからとジルは考えたらしい。この回の冒頭にも出ているが、ドルアーガに近付けない理由の1つに、尾を振り回されるだけで一方的にやられてしまうという危険があるからだ。この辺は賀東さんがモンハンやってるから・・・と勘ぐりたい(笑)

 それと、チャンスが1回だけというのには、全員が消耗し切っていて、最大攻撃力を集中できるのは最初の1回だけであり、障壁を消せるのも一度だけだからという裏付けがある。ドルアーガを倒せる唯一のチャンスは、障壁のない時間帯に与えられる限りのダメージを与え、それが相手の致死量を上回ること。それができなければ全滅なのだが、何もしなかったとしても生存の可能性はどんどん低くなるので、できる限りの罠を上階に用意して、ドルアーガを誘うしかないわけだ。

ゲームの神様・遠藤雅伸公式blog-アーメイの姿に涙するケルブ

 良い作戦だとほめるケルブが、アーメイを見やって涙を見せる。ケルブは尻上がりに評価を上げたキャラだけど、アーメイを見やったときに「アーメイの仕込みがよかった」というセリフは、コンテの段階ではなかったので、分かりやすくするために追加されたのだろう。直球だが、ドラマの深みがわかりやすくなってグッとくる。

 さらにこと後、二人がジルを見て「それとも天賦の才か?」と振る予定もあったらしい。でもジルは才能があってここまで来たわけではなくて、勇気と素直さとあきらめの悪さが持ち味なので、天賦の才説は却下されたのだろう。これもジルというキャラに合わせたら当然の結果。

ゲームの神様・遠藤雅伸公式blog-ボクが囮になる!

 そしてジルは自分が囮になると言う。「マジかよ」というウトゥのアドリブは、このシリーズでは定番になってるね。

 「頑丈さには自信がある」というセリフに続いて、カーヤが「もっと安全な方法はないのか」と返し、ジルが「ガーディアンとしての責務を実行するだけ」みたいに答えるやりとりがコンテ段階から落とされている。「ガーディアン」という言葉は第1話からジルの役目として使われているので、首尾一貫という意味ではよかったのだろうが、このシーンで囮に最適なのはジルだと誰が見てもわかる。

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