DVD分析130「ジルの決意」
第11話の終わりで、ドルアーガを倒すために天空の宮に入った人間は、ニーバ1人を除いて一同に集まり悲観的になる。
ニーバの脱落、アーメイの死亡によって、宮内に入ったチームの中で欠員がいないのはウルク軍だけなのだが、彼らに打つ手はない。
「障壁は消せます」とカーヤは先ほどまでの戦闘での力関係を知りながら伝える。この石板にはどんな力があるのかは判然としない。カイを封じ込めていた石板なのだから、亜神クラスの存在を封印することはできるはず。ドルアーガはそれ以上の存在なので、直接封じることはできないのだろう。
カイを封印していた力の源が誰にあるのかで、その効果を考えると、この石板は幻の塔を統べている誰かに由来するのだろう。ゲートキーパードルアーガも同じ存在がコントロールしていると思われるので、敵対した存在ではないから封印ができない、とも言える。
ドルアーガの障壁は、その力と同列と思われるので、石板の力を負の方向に利用することで、消すことが可能だと解釈しよう。
自分を責めているジルを導くためにカイが現れる。カイの言葉によると、「みな、もう勝てない、後は死ぬだけだ」と思ってるらしいが、カーヤは望みを捨ててなさそうだし、カイがそんなカーヤではなくジルに何かをさせたがっているのは、ジルが唯一の希望だからではないか?
「どうしたい?」「望みは?」「何になりたい?」と問われたジルだが、必要なのは「覚悟」なのだろう。そんなジルに生き様を見せて戦うことの厳しさを教えたアーメイ、その最期の言葉「あきらめるな!」が塔の真実を知らないにも関わらず、ジルの曖昧さを消す。
身近な者が死んで、自らも死の可能性と向き合って、というのは極端だが、男の子ならどこかで覚悟を決めないとダメなシーンがやってくる。そこから逃げてしまうと人生の落伍者になってしまうのは、現実も変わらない。
エンディングでは「盾なんかいらない」と歌うジルだが、あの歌詞が作られた頃は、こんな結末になるとは予測していなかったのかも知れない。「それでも僕は盾になりたい」逆にエンディングへのカウンターなのかな(笑)
やっと自分のシナリオに乗ってきたと言わんばかりのカイの笑顔。第2期では、このカイが実体化してジルたちを恐怖とお笑いのズンドコに誘うとか。アニメ雑誌とかで発表されているカイを見ると必要以上に小さくて、さすがの幼女好きな一部のアニメヲタでも萎えるかと・・・。
とにかくジルの立ち上がるのを一同は待っていたんだと思う。何せ「龍殺しのジル」なわけだし、ケルブとのコンビネーションなら、ドルアーガの刺棘も対応できるに違いない。それにしても・・・ウトゥがんばれよ!
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