本日、体外受精の3日目胚(G3a)を移植。

17個採卵できたうち、受精に至ったのは、今回のこの1つのみ。
理由は、主人の蛋白融解酵素の作用が予想外に薄かったから…とのこと。
先生は、スプリット法を採用すれば良かった…とおっしゃってましたが、これまで主人の数値は全て人並み以上だったので、今回体外受精に踏み切るまで、この件は予想もつかないことでした。
誰のせいでもなく、仕方がなかったとしか言いようがありません。

達観しているわけではないけれど、胞状奇胎や流産を経験しているからか、体外受精だからといって、何でもかんでも、皆が皆、スムーズに行くはずがない…と、どこかで腹を括っていました。
よって、この結果には楽観はもちろん、悲観もしていません。
これまでの5年間も、ずっとそういう心持ちで、へこたれずにやってこれました。
いちいち浮いたり沈んだりしたくない。
そんなショボい自分は死んでも見たくないです。
今はこの1つの受精卵に希望を託すのみです。
何ができるわけではないけど、頑張りたい。

生まれてこれる命になるといいなぁ。
また会おうって、約束しましたからね。
 

大昔に書いた作品を思い出したので掲載します。
私は首が斜頚(大したことはない)なんですが、それを前提に、自分が母の胎内にいた頃をイメージしつつ、生んでくれたことの感謝を表した…
まあ、端からすれば、よく分からん作品です。
 



 
逆子の斜頚


弧を描く 赤く 柔らかな壁面に
かよう命の道が
幾重にも照らし出されたとき
私は意識の淵に浮かび上がり
鼓動を感じていました
そうして そっと頬を寄せ
あなたに熱を伝えていたのです

かあさん ごめんなさい
痛みの中で 私だけに優しく呼びかけた
あなたの声 聞こえていました
それなのに 私は
あの世界に 在りたかった
出生のうねりに 逆らわなければ
この首は 挫けずに済んだでしょう
悪いのは私です
もうはじめから分かりきったことなのです
だから どうか この首に
そんなに優しく 触れないで下さい

世界に背を向けて生まれてきてしまったけれど
真っ直ぐに世界を見つめることは
きっと死ぬまでないけれど
斜頚に産んだことを悔やんで
涙を浮かべたあなたを見たとき
私はこの世界を
はじめて 愛しく感じました

かしげた首が見せてくれる斜めの世界を
最近 私が 気に入っていると言ったら
かあさん あなたは 微笑って くれますか?