今週は寒かった。首都圏でこんな寒さの冬はあったか、と思うほど、ブルブル震えた。雪かきなど、雪国に住んでいた時代以降していなかったので、なんだか懐かしいやら、体が痛いやら。日頃、体を動かしていないツケだな、これは。

 

冬、雪とくれば演歌。誰が何と言おうが、冬に演歌はよく似合う。そんな演歌の中でも抜群の知名度を誇る演歌の一つが「津軽海峡・冬景色」だろう。イントロの出だしを聞くだけで、頭の中には真冬の津軽海峡、そこに佇む寂し気な女性が一人、青函連絡船の汽笛が響く様が広がる、このインパクトの強さは作曲家・三木たかしの凄さだろう。

 

そしてまた”上野発の夜行列車”という歌詞も完璧。俳句の季語よろしく、それだけで北国の心を掴んでしまう。上野発の夜行列車は廃止され、津軽海峡には青函トンネルが出来た今、この情景を知らない若者には心響かないだろうが、40オヤジにはジ~ンと沁みてくる。

 

石川さゆりは上手いな!カラオケ採点すれば、音符どおりじゃないところもあるかもしれないが、強弱やら余韻やら哀愁やら、演歌を聴かせるために生まれたような人だと思う。表現が上手だ。そして基本をあまり崩さないので、いつ聴いても安心感がある。多くの歌手が歌い方を崩し、ある年齢に差し掛かると声が出なくなるが、石川さゆりにはそれを感じない。日頃の鍛錬ゆえか。

 

「津軽海峡・冬景色」

 

寒い日にはこたつに入って、旅番組でも見ながら、この歌を聴いていたい。

 

※本ブログでは、すべて敬称略とさせていただきます。