YouTubeにアップしてくださった方がいて、このドラマを観ることがかないました。昨晩から今日の朝にかけて夢中でハラハラドキドキとして観ました。

 

原作が東野圭吾、彼がバーテンダー役、相手役が高橋メアリージュンさんということ以外にほとんど知識がなく、誰かのレビューも一つも見ることなく、いわば何の情報も先入観もなく観たのでしたが、観ていて先の話の展開が気になって、いつの間にか引き寄せられ夢中になっていました。

 

観終わって、なかなかの秀逸ドラマだと思いました。

 

ある雨の夜の交通事故からストーリーが始まります。運転をしていた婚約者(女性)をかばおうとする男性のその場の偽装工作の思いつきから、その後の全てが、歯車が狂ったままに動き始めます。春馬さん演じる雨村愼介もその狂った歯車に取り込まれて行ってしまうのです。狂った歯車は、きしみ、たわみ、次の犯罪を生んでいきます。

 

虚偽を通そうとすれば、嘘に嘘を重ねなくてはならなくなること、嘘をついた者は、やがて心を病み、良い生き方ができないということも教えてくれます。

 

そして最後には、真実がすべて明かされます。罪を犯した人は罪を償うことになるのです。

 

ところで、このドラマのキーワードは「目」でした。奇しくも春馬さんが視線恐怖症になって、「せかほし」収録では、春馬さんを見ないでください、という命が下されたということとリンクしてしまいました。

 

もちろん、春馬さんご自身が巻き込まれたであろう「事件」(私自身の見解)ともリンクさせてしまいました。

 

春馬さんは『日本製』の広島編の記事の中でお母様から聞いた話として、曾祖父の友人の話をしています。

 

その人はアメリカ兵と至近距離で一対一になったとき、お互い銃を構えるところまでいったものの撃ちあわず無言で別れたという話です。「敵同士でも人は目と目を見たら簡単には殺せないものなんだ」と。(『日本製』277頁)

 

本ドラマの中でも、春馬さんは目力を利かせた演技を存分にしていますが、さて実際に彼が巻き込まれた状況の中で、もしも薬物が使用されたとしたならば、彼の目力は発揮できなかったでしょうね…。そんなことまでこのドラマを観て思ってしまいました。

 

ドラマ同様、彼自身に起こったことも、やがて真相が明かされることを祈ります。