この映画は、昭和10(1935)年頃のある家族の物語です。四方を山に囲まれた城下町である丹波篠山の、豊かな自然の中を走り回って成長する子どもたちが描かれています。
映画の公開は2002年7月。彼が12才の時に公開されているので、撮影はその前年あたりだったでしょうか。
河合家は男ばかりの6人兄弟。彼は三男坊のマト(雅雄)を演じていて、生き物好きで、やんちゃだけれどもすぐに熱を出して寝込んでしまう虚弱体質の少年を演じていました。
一人っ子の彼にとって6人兄弟の設定は面白かったのではないかしら、と。映画の中で床屋代を節約するために、床屋の息子にバリカンを持ち出させて互いの髪を刈るシーンがあります。子どもだからうまく刈れるはずもなく、まばらな丸刈りになってしまったのですが、これはパンフレットに納められている、そのときの頭での満面の笑顔。お母様役が美しい神崎愛さんだったので、美形の彼はピタリとはまっていました。
子役は大成しないというジンクスを破り、その後、彼は役者道を走り続け大成していきましたね。彼の初めての主演映画。春馬少年に会えて良かった、観に行って良かったと思いました。