当時から何故かほとんど歌わなかった、ボブ・ディランの「自由の鐘」と言う名曲。
詞が素晴らしく、心に響くすごく良い曲なんですが、
64年のニューポート・フォーク・フェスでの引き語りで演奏。
(この時の演奏はマリア・マルダーが大絶賛してます。)
87年にグレイトフル・デッドとのライブで23年ぶりに演奏。
97年に当時、大統領だったクリントンのリクエストに応えて演奏。
ディランが演奏したのはこの3回だけです。
冗談ですが・・・・、ぴょっとしたら作ったのを忘れているのかも知れませんね。
癒えない痛みに耐える人たちのために響き
困惑した人 非難を受ける人 酷使される人 困憊した人 そして幾多の不幸な人
世界中あらゆる場所の希望を失った人たちのために響き
そしてぼくらはピカッと光る自由の鐘をじっと見上げていた
不自由さの中で、心に光り響くしあわせが本当の自由なんですね。
-------------------------------------------------------
夕陽が沈みきって調子はずれの真夜中の鐘が鳴るまでの長い時間
落雷を避けて逃げ込んだ家の中
稲妻が音を立ててあたり一帯の闇を突き刺していた
自由の鐘の閃光
戦う気力を失った戦士達を鼓舞する閃光
着の身着のまま逃げる難民の行く手を照らす閃光
そこここを敗走する兵士の夜の道を照らす閃光
そしてぼくらはピカッと光る自由の鐘をじっと見上げていた
都市は灼熱のかまど 考えもなしに見つめていた
堅牢な外壁の裏に隠されたもうひとつの表情
結婚式の鐘の音の響く中 嵐は近づき
稲妻の早鐘にかき消されていく
反抗する者のための鐘 放蕩者のための鐘
不遇な人のため 見捨てられ見放された人のための鐘
追放された人 火刑を前にした人のための鐘
そしてぼくらはピカッと光る自由の鐘をじっと見上げていた
過激な神秘主義の鉄槌があられとなって襲いかかる
天空は地上の賛嘆に耳を塞ぎ 驚異が白日のものとなる
教会堂から鐘が引きはがされ 吹き飛ばされる
あとに響く稲妻の早鐘 そして雷鳴
穏やかな人のためにうち鳴らされ 思いやりの人のためにうち鳴らされ
理性の擁護者と後援者のためにうち鳴らされ
そして質請けに間に合わなかった絵描きのために
そしてぼくらはピカッと光る自由の鐘をじっと見上げていた
大聖堂の嵐の夜 雨が暴く作り話の嘘
地位を追われた顔のない裸の人影のために
思うことを声にできず
日和見の形勢に黙るしかない口の代わりに響く
聾者と盲人に代わって響き 唖者に代わって響き
虐待を受ける者 友なき母親 誤って呼ばれる娼婦に代わって響き
非道の無頼 逃亡者 逃げおおせた者の代わりとして
そしてぼくらはピカッと光る自由の鐘をじっと見上げていた
空の片隅で雲の白いカーテンがはためくと
霧雨を降らしてみるみる広がっていく
電光は矢となって突き刺さり火を注ぐ
逃れられるのは放浪を運命とする者たちそして踏みとどまった者たち
押し黙って道を求める注意深い人たちのために響き
人知れず寂しい思いの恋人たちのために響き
ひっそりと穏やかな無実の囚人たちのために響き
そしてぼくらはピカッと光る自由の鐘をじっと見上げていた
思い出すとあのころは理想に燃えて笑っていた
漠然とした不安にとらわれてから何もできないまま
音を聞きただながめて時を過ごし
響きがやむまで虚ろな心で口を噤んでいた
癒えない痛みに耐える人たちのために響き
困惑した人 非難を受ける人 酷使される人 困憊した人 そして幾多の不幸な人
世界中あらゆる場所の希望を失った人たちのために響き
そしてぼくらはピカッと光る自由の鐘をじっと見上げていた
----------------------------------------------------------
Chimes of Freedom Bob Dylan
4枚目のアルバム「アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン」に収録している
スタジオ・テイクです。