ある日、私はあるアパートに引越してきました。


部屋に積まれたダンボールの整理をしていると、壁に小さな穴がありました。そこはちょうど隣の人の部屋に繋がっていたのでちょっと覗いてみました。


向こう側は真っ赤でした。
赤いカーテンでも掛けてるのかな?と思って特に気にしませんでした。

確かにこんな穴があったら隠すよね。


でも、隠されてるからこそ、尚更向こうの部屋を見たいと思って、私は毎日、ことあるごとに穴を覗いてました。


でも、何回見ても、見えるのはカーテンの赤だけ。後はちょっと、黒っぽい汚れみたいなのが穴から見た中心部にあるだけ。



隣の人に会ったことがないから、私は同じアパートのおばさんに聞いてみました。



「私の隣に住んでる人ってどんな人なんですか?」

「あぁ。あなたの隣?たしかねぇ、病気で目が赤い人だったねぇ」



これは、おじいちゃんと佳奈という孫娘の話です。

二人はとても仲が良く、佳奈はいつもおじいちゃんの側にいました。






ある日、おじいちゃんが突然倒れました。

病院に搬送され、医師に診てもらったところ、あまり長くはないとのことでした。


佳奈はとても悲しみました。

ある日、佳奈とおじいちゃんだけの病室でのことです。

「おじいちゃん死んじゃうの?」

「そうだなあ。でも、わしがいなくても、お父さんもお母さんもいるんだから大丈夫だよ」

「でも、おじいちゃんが死んじゃうなんてやだっ!」

「・・・・・・じゃあ、佳奈よ」

「・・・ぐすっ・・・な、何?」
「わしが死んだら、かなしんでくれるかい?」






翌日、おじいちゃんは還らぬ人となりました。

佳奈は泣き叫びました。

いつまでたっても、その場を離れなかったので、その日は両親が無理矢理連れていきました。






ー翌日ー
一件の自殺事件が起きました。

これはある新聞のタイトルです。


小学生女子、飛び降り自殺



そして、そこに記されて名前は、


大分県 佐藤 佳奈(10)










なぜ、佳奈が自殺をしたのか。真相を解き明かしてみて下さい。


誰にでも幸せになる権利はある



大事なのはその享受




誰にでも幸せになる権利はある



大事なのはその履行




誰にでも幸せになる権利はある



大事なのはその妥協