前回
の続きになるが、実は一番印象に残ったのはレコーダーのことではなく、社長のプレゼンテーションだった。

動画を見ればわかると思うが、有吉社長は製品発表のプレゼンスライドを使っている。

このスライドの紹介の仕方が、ある企業のプレゼンテーションに似た形態で作られていたのだ。

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則/カーマイン・ガロ


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前日に読んだばっかりだったので、なんだかタイミングがとても良かった。
この本はAppleのスティーブ・ジョブズのプレゼンテーションの方法を解説したものだ。

彼のプレゼンテーションはどの企業も真似したくなるほど、聴衆を感動させるものだ。
「金を払ってでも観る価値がある」と言われるほど。

ネタバレになってしまうが、
- 物語性を持ち、製品の「必要性」を相手に認識させる
- 専門用語を使わず、誰でもわかる言葉で話す
- スライドに文字を多く使わず、イメージで説明する

これらに準じた特徴があれば、マニアでなくとも買いたいと思わせるプレゼンができる。(無論、商品に魅力がなければダメだけど)

今回見てきたスライドでは、本に書いてあったテクニックが上手に組み込まれていた。

たとえば、最初に「分かりにくいレコーダー」の例を出し、敵役を作っているのは製品を出すうえで受け入れやすくなる。
そして既存のメーカーが重視する「HDD容量]」や「圧縮方式」など、複雑な仕様は大多数の消費者には関係がないとして未公表。これは「わからない」を「わからなくてもよい」に変えるうえで有効な戦略だと思う。
そして写真を多用し、時折飽きさせないように小ネタを仕込んでおく。

また、これはプレゼンだけでなく会話や多くのことで使えるものだが、「3点ルール」というものがある。
効率よく物事を伝える場合、全体を三つの要素で話すことで覚えやすくなるというものだ。
動画でも操作性を伝える場面でこのやり方を使っている。

なにより重要なのは、プレゼンではなく商品そのものがしっかりとしたビジョンから開発されているという点だ。
「家電メーカーとしてテレビを出そう。性能を求めよう」というレベルのものではなく、「どういうテレビの楽しみ方があるのか?それを出すことによって消費者の生活をどう変えるのか?」をしっかりと考え、「その製品でみんなの暮らしをこうやって良くする」という見えやすい目標を持った開発の仕方が前提としてあるのだ。

そして検索ワードの選択や、合間合間の情報からずいぶんとプレゼンの構成を練って、練習していたことが伺えた。

こういう会社が日本にもあるんだなぁ。

私自身は発表会などAppleのものぐらいしか見たことがないため、他の企業でもこういうことが当たり前に行われているのならば、素直に「レベル高!」と思わざるを得ないのだけれど、どうなんだろう?