🌟6/9小金井にて、第2回目の教育オイリュトミー講座を終えました。

受講生は、保育士、オイリュトミスト、水彩、ライアー講師、精神病院での介護士・・集まった顔ぶれは様々ですが、やはり人と接するお仕事の方が多いです。

いつものように、輪になって授業の導入となる手遊びや歌、リコーダー練習を行いました。

まずは、前回の「幼児の世界」の復習。そして「1、2年生の世界」へと進みました。

 

母音で歌いながら柔らかな毛糸ボールを使い、互いに呼びかけたり、お手玉を使ったり、手遊び指遊びをしたり、そして梨の木や楓の木のリコーダーを練習し、美しいメロディーを楽しみました。

大人でも、こうした互いに「呼応」する遊びは楽しく、明るい笑い声が絶えません。

あたたかさが空間に満ちていました。

 

でも、

何のためにこうした遊びをするのでしょう?

文字を教えたり、計算を勉強させるのではなく。一体何のために?

 

🌟二つの魔法の言葉とは?

9歳ごろまでに神経系や感覚器官は発達を終えますが、その発達を促すための2つの魔法の言葉があるそうです。

それは何でしょうか?

 

アタマを鍛えること?

知的な玩具や、スマホ、タブレットの操作に幼いうちから馴染ませること?

 

いいえ、

それは「集注力」活発で器用な「運動」だと医師グレックラーさんは言います。

 

集注力を通して、感覚による認識を促し、脳に治療効果を与え、再生させる運動が必要だというのです。

 

「子どもがきちんと見たり、聞いたりできない場合は、大人がそばにいて見守り、その子の拡散しがちな注意力を促し、子ども自身の見る、聞くという気持ちを喚起し、観察力が増すように手助けする必要があります。それによって子供に安心感を与えます。そして子どもの体が落ち着いていると、見たり聞いたりする集中力が高まります」p92より抜粋,加筆

 

ただイタズラに刺激を与え、興奮させるのではなく、心と一緒に能動的に指や手足を動かすこと。

すると、目、耳、触覚、運動、言語感覚・・・いろんな感覚が一緒に働き、一つに統合されます。

 

スマホやタブレットを使う場合、使っているのは指先と目だけ。画像を見るだけで、自らイメージを生み出すことができません。

単なる傍観者では、神経系や感覚器官は刺激されませんし、感覚の統合は促されません。

 

手遊びやオイリュトミーをする時は、目も耳も、触覚も、運動、均衡、言語感覚も、ぜ〜んぶ総動員!

そして、そこにはいつも人の存在が!

先生や友達、人と人との関係性の中で、言葉の種は芽を出しスクスク成長します。

 

 人を見つめること。 見守られること。

 言葉を聞くこと。  聞いてもらうこと。

 触れること。    触れられ、やさしく愛撫されること。

 

スマホやタブレットにはこれが欠けています!

十分に身体の五官を使って成長できたら、きっと使っても良い道具になるんでしょうね。

 

集注すると、子どもたちは落ち着いてきます。

 

指遊びが上手になると、言葉がたくさん出てきます。

 

子どもはまだ自分で選ぶことができません。

子どもたちが、ほんとうの言葉や本物の体験ができるように、大人は、意識して、流されないようにしたいものですね。

 

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