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発表会リハーサル「生命の水」

 

scene 2「生命の水」

 

⭐️4/29くにたち福祉会館4階第ホールにて、第12回目発表会、無事終了しました!

 

✳️第1部

「呼吸」と「呼応」をテーマに、シュタイナー人智学の基本をオイリュトミーで

「内」と「外」。「円」と「点」。「小宇宙」と「大宇宙」・・・両極が自我を通してダイナミックに結び合わさることを

オイリュトミーで実際に体感!。

 

✳️第2部 

教育オイリュトミー発表。8の字フォルムに特化し、子どもの心と体の変化を、観客も共に体験参加。

イシスの会メンバーによる説明、進行で、進められ、「お客様もご一緒に!」と参加を呼びかけると、ほとんどの方が輪に入って下さり、大きな輪ができた!

体験参加型の第2部は、沸き立つような空気の中で、まさにお客様とイシスのメンバーたちとの出会いの中で行われた。

参加してくださったお客様に感謝!

 

・1、2年生の頃

夢見つつも次第に目覚めていく時期の心の成長に沿ったフォルムを体験。

円池さんのリードで、宮沢賢治「風の又三郎」の歌「どっどど、どどーど、どどーど、どどー!」声を出しながら歩く。

皆んなで手を繋ぎ、歩を早め、楕円から大きくS字にうねると勾玉の形に。そしてまた元の輪へと落ち着く。

勾玉の動きでは、生命力がイキイキと流れるようだった。

 

・3、4年生の頃

「内外」が分かれる時期を田中さんのリードで体験。音楽とともに楽しくギャロップし、内から外への大きな変化を味わう。

しかし参加人数が予想以上に多く、ピアノの音楽が足りなくなり、慌ててピアニストに繰り返しをリクエストする程!

 

「他者と出会うことで魂が目覚めていきます。また交差することで、意識が目覚めます。」池田さんの説明から
横尾さん、田中さん二人のリードで「二つの点からスタートし、中心で出会いすれ違う8の字の動き」を、ソリ遊びのイメージで体験。「ヒューン!ヒュッ!」擬音と共に、疾走する二つのソリが出会う時は、スリルとワクワク感が溢れてくる。

9歳の危機と呼ばれる頃に「内と外の別れ」と「他者との出会い」を、楽しく肯定的な気分で体験することは、子どもの小さな自我の芽生えを健やかに育むのだ。

 

・5、6年生の頃

「心肺機能が著しく発達する」時期にふさわしい体験として呼吸を感じる要素が大切であることを横尾さんが説明し、

縦、横に織りなす動きを参加者たちと動き、その後、音楽で、一人一人が交差する「出会いの8の字」をシルクを靡かせ体験した。 交差で出会う瞬間は、まさに一人一人が輝くときだった。

 

高学年から中学生への移行

正面向き8の字フォルムを「メヌエット」で、

8の字から「調和の8」へ発展する過程を「アヴェ・マリア」で、田中さんと円池さんの二人が発表した。

発表後、「なぜ、美しい音楽と芸術が思春期の頃に必要なのか」、また、「心・体・頭、全て使うオイリュトミーの大切さについて」田中さんが心を込めて語った。

 

・中学生の頃

最後に「内と外が融合する」調和の8のフォルムを「アメリカ大統領への手紙」で

そして一人一人が柱となる象徴として「展覧会の絵」をシュタープで発表した。

 

✳️第3部 真理と生命の融合を求めて・・中級クラスによる芸術オイリュトミー

・「きけ、わだつみの声」と音階練習を組み合わせた作品。

音階の持つ純粋な法則性と、学徒兵木村久夫の遺書から滲み出る思考の純粋さが相まって、真摯な作品になったように思う。

音楽は、声優の故白川澄子氏から依頼され、木村久夫の遺書の場面ごとに短い曲をつけさせていただいたものである。

「八月の話し」として2002年、四谷の石響にて上演された。

 

・ベートーヴェン「月光1」は横尾さん、田中さんの渾身のソロ。

・六根清浄大祓祝詞

 横尾さんと田中さんが、二つの異なる向きの五芒星を点対称で動いた。

 清らかな祝詞の世界を純粋な思考を要する幾何学で動く。ミクロコスモスとマクロコスモスの照応を室町時代の祝詞で体験するのは新鮮だった。

・バッハ「ピアノコンチェルト5番」は、ケンプが編曲しシユバイツァーに献呈した、崇高な精神があふれる作品。

・田中カレン「生命の水」では、

歌をはさみ、中間部を二人で、前半と後半は他の二人が加わり4人で動いた。

足の悪いI・Mさんは、ベテラン3人に混じって一生懸命!心と体の痛みを抱え、逃げずに克服しようとするひたむきな彼女の姿からは、他の誰よりも勇気と励ましをもらった。

 

不思議だが、オイリュトミーの動きから、その人の全てが滲み出る。

上手い下手を超えて、感動できるのは、そうした人間の持つ底しれない可能性や純粋さなのかもしれない。そこがエンターテイメントのダンスと違うところだろうか。

 

12回目のイシスの発表会は、私が東京から那須へと移り住んだ、この12年の総まとめでもあったような気がする。

お手伝いくださった方、観客の皆様、本当にありがとうございました。

 

5月から新たにスタートするイシスの会も、どうぞよろしくお願いします!

渋谷智栄子