不況の風吹くある町の冬、
キリギリスはテレビを見てアハハオホホと笑っておりました。
そのそばをリクルートアリが大層苦労して奔走しておりましたので
「ご苦労なこったね。こっちに来て一緒にドラマでも見たらどうだい」
「内定のために奔走しているところだよ。君もSPIのひとつでも受けてみたらいいと思うがね」
「そんなものは必要ないさ。仕事なんてすぐに見つかるのさ」
やがて春がやって来ました。仕事が見つからず就職浪人になったキリギリスがニート化する間際に垣間見たのは、アリが奔走の間に手に入れた内定先へ向かう姿でした。
大不況の嵐が吹き荒れる町で
キリギリスは漫画喫茶でのんべんだらりと過ごしておりました。
そのそばを資格アリが大層苦労しておケイコにいそしんでおりましたので
「ご苦労なこったね。こっちに来て漫画でも読んだらどうだい」
「将来のためにスキルを蓄えているところだよ。君も漫画ばかり読んでいないでユーキャンの広告の一つでも読んだらいいと思うがね」
「ユーキャン?そんなものは必要ないさ。アイキャンなのさ(寒)」
やがて資格資格の時代がやってきました。
やっとユーキャンの広告に手を伸ばしたキリギリスが、
はてところで何の資格を取ればいいのかさえも分からないことに気が付いた時目にしたものは、
取得した資格を持って転職するアリの姿でした。
結婚氷河期が訪れた町で、キリギリスはV6に夢中でした。
そのそばを婚活アリが大層苦労して合コンにいそしんでおりましたので
「ご苦労なこったね。こっちに来て一緒にうちわを振ったらどうだい」
「玉の輿のために骨を折っているところだよ。君も結婚紹介所でも入会した方がいいと思うがね」
「そんなものは必要ないさ。まだ若いのさ」
やがて結婚ラッシュがやってきました。
相手が見つからず負け犬になったキリギリスが三十路化する間際に垣間見たのは、
アリが奔走の間に手に入れたお相手と式場へ向かう姿でした。
世界的不況の煽りを受け就職難極まりない韓国でさえも
キリギリスは余裕をぶっこいてビビンバやらサムギョプサルを食べたり、マッコリを飲んだり、ノレバンで唄ったりしておりました。

そのそばをアリが大層苦労して 巣から巣へ荷物を運んでおりましたので、
「ご苦労なこったね、こっちに来て一緒に食べたり唄ったりしてはどうだい」
「冬のためにあたたかいオンドルがある部屋へ荷物を運んでいるところだよ。君も引っ越した方がいいと思うがね」
「なぜ冬のことを心配するんだ。こんなにたくさんの食べ物があってこんなにあたたかく暮らしているのに」
しかし、アリはそのまま仕事を続けました。
やがて冬がやって来ました。
あまりの寒さに慌てて引っ越しをするキリギリスが、凍死間際に垣間見たのは、アリが夏の間に蓄えたとうもろこしや穀物を分け合って食べている姿でした。
韓国に来てはや8ヶ月がたとうとしております。
なんか本当にいろいろあってありすぎて目がまわる毎日です。
今は、日本語講師の他に出版社と居酒屋でバイトをしています。
韓国語まっさらな状態で来ても、仕事クビになっても、
結局なんとかなるなあと思いつつ、
私もアリさんのように頑張ってくればよかったと後悔をしたり、
まあでも私の性質上アリさんのようには到底なれっこないとあきらめたり
とにかく考え事もやることもぐちゃぐちゃで脳みその整理から始めたい今日この頃。
最近、出版社のバイトの影響でイソップ物語を久しぶりに読みました。
私の人生って
結局
同じこと繰り返して
失敗して
反省したり
悩んだり。。
本当成長してないなあとつくづく思っていたのですが、
読みきった後
子供の頃の気持ちに戻ることはなく。
別の解釈や、感情が芽生えていることに気が付いた時、
良い意味なのか悪い意味なのか。。。
「少しは成長したのかも知れない」
と、気付かされました。
『アリとキリギリス』
人間働かなければならない時は働くことが大事。
怠けはその報いを受けるという勧善懲悪思想の戒めをといたもの。
と、解釈していました。
現に子供の頃は自分の根性のなさを悔やみ、
観光地でよく『根性』と書かれたしゃもじや旗を自分へのお土産に買ってたっけ。
が、しかし・・・
勧善懲悪思想をといているのは日本国だけだそうです。
そして冬になって餓死寸前のキリギリスに食べ物を施したという解釈も日本だけだそうな。
世界中のほとんど全ての国(146カ国)では、アリさんは餓死したキリギリスさんを食べたということです。
よくも悪くも今の日本ってあまいな・・・。平和だなと思います。
子供の頃はすんなり受け入れていたのに、このひねくれ具合。。。
年を取るって悲しい。。。
さらに現代的解釈については
・アリは働き過ぎで過労死した。
・キリギリスはアリに音楽会の切符を売りつけて、そのアルバイトの収入で冬を過ごした。
こんな説もあるそうです。
なにやら高齢化問題とか、非正規雇用問題だとか
現代の様々な問題と結びつけられる気もします・・・。
そこまで見越して、現代の私たちに問題を投げかけていたとしたら、
イソップさんすごすぎる・・・。
キリギリスはテレビを見てアハハオホホと笑っておりました。
そのそばをリクルートアリが大層苦労して奔走しておりましたので
「ご苦労なこったね。こっちに来て一緒にドラマでも見たらどうだい」
「内定のために奔走しているところだよ。君もSPIのひとつでも受けてみたらいいと思うがね」
「そんなものは必要ないさ。仕事なんてすぐに見つかるのさ」
やがて春がやって来ました。仕事が見つからず就職浪人になったキリギリスがニート化する間際に垣間見たのは、アリが奔走の間に手に入れた内定先へ向かう姿でした。
大不況の嵐が吹き荒れる町で
キリギリスは漫画喫茶でのんべんだらりと過ごしておりました。
そのそばを資格アリが大層苦労しておケイコにいそしんでおりましたので
「ご苦労なこったね。こっちに来て漫画でも読んだらどうだい」
「将来のためにスキルを蓄えているところだよ。君も漫画ばかり読んでいないでユーキャンの広告の一つでも読んだらいいと思うがね」
「ユーキャン?そんなものは必要ないさ。アイキャンなのさ(寒)」
やがて資格資格の時代がやってきました。
やっとユーキャンの広告に手を伸ばしたキリギリスが、
はてところで何の資格を取ればいいのかさえも分からないことに気が付いた時目にしたものは、
取得した資格を持って転職するアリの姿でした。
結婚氷河期が訪れた町で、キリギリスはV6に夢中でした。
そのそばを婚活アリが大層苦労して合コンにいそしんでおりましたので
「ご苦労なこったね。こっちに来て一緒にうちわを振ったらどうだい」
「玉の輿のために骨を折っているところだよ。君も結婚紹介所でも入会した方がいいと思うがね」
「そんなものは必要ないさ。まだ若いのさ」
やがて結婚ラッシュがやってきました。
相手が見つからず負け犬になったキリギリスが三十路化する間際に垣間見たのは、
アリが奔走の間に手に入れたお相手と式場へ向かう姿でした。
世界的不況の煽りを受け就職難極まりない韓国でさえも
キリギリスは余裕をぶっこいてビビンバやらサムギョプサルを食べたり、マッコリを飲んだり、ノレバンで唄ったりしておりました。

そのそばをアリが大層苦労して 巣から巣へ荷物を運んでおりましたので、
「ご苦労なこったね、こっちに来て一緒に食べたり唄ったりしてはどうだい」
「冬のためにあたたかいオンドルがある部屋へ荷物を運んでいるところだよ。君も引っ越した方がいいと思うがね」
「なぜ冬のことを心配するんだ。こんなにたくさんの食べ物があってこんなにあたたかく暮らしているのに」
しかし、アリはそのまま仕事を続けました。
やがて冬がやって来ました。
あまりの寒さに慌てて引っ越しをするキリギリスが、凍死間際に垣間見たのは、アリが夏の間に蓄えたとうもろこしや穀物を分け合って食べている姿でした。
韓国に来てはや8ヶ月がたとうとしております。
なんか本当にいろいろあってありすぎて目がまわる毎日です。
今は、日本語講師の他に出版社と居酒屋でバイトをしています。
韓国語まっさらな状態で来ても、仕事クビになっても、
結局なんとかなるなあと思いつつ、
私もアリさんのように頑張ってくればよかったと後悔をしたり、
まあでも私の性質上アリさんのようには到底なれっこないとあきらめたり
とにかく考え事もやることもぐちゃぐちゃで脳みその整理から始めたい今日この頃。
最近、出版社のバイトの影響でイソップ物語を久しぶりに読みました。
私の人生って
結局
同じこと繰り返して
失敗して
反省したり
悩んだり。。
本当成長してないなあとつくづく思っていたのですが、
読みきった後
子供の頃の気持ちに戻ることはなく。
別の解釈や、感情が芽生えていることに気が付いた時、
良い意味なのか悪い意味なのか。。。
「少しは成長したのかも知れない」
と、気付かされました。
『アリとキリギリス』
人間働かなければならない時は働くことが大事。
怠けはその報いを受けるという勧善懲悪思想の戒めをといたもの。
と、解釈していました。
現に子供の頃は自分の根性のなさを悔やみ、
観光地でよく『根性』と書かれたしゃもじや旗を自分へのお土産に買ってたっけ。
が、しかし・・・
勧善懲悪思想をといているのは日本国だけだそうです。
そして冬になって餓死寸前のキリギリスに食べ物を施したという解釈も日本だけだそうな。
世界中のほとんど全ての国(146カ国)では、アリさんは餓死したキリギリスさんを食べたということです。
よくも悪くも今の日本ってあまいな・・・。平和だなと思います。
子供の頃はすんなり受け入れていたのに、このひねくれ具合。。。
年を取るって悲しい。。。
さらに現代的解釈については
・アリは働き過ぎで過労死した。
・キリギリスはアリに音楽会の切符を売りつけて、そのアルバイトの収入で冬を過ごした。
こんな説もあるそうです。
なにやら高齢化問題とか、非正規雇用問題だとか
現代の様々な問題と結びつけられる気もします・・・。
そこまで見越して、現代の私たちに問題を投げかけていたとしたら、
イソップさんすごすぎる・・・。