以前にも書きましたが,またチョウチョが来ないとか騒いでいるようなので,また書きます。
「一度に,たくさん植えれば,その分,チョウチョが来やすい」
確かに,この表現は間違ってはいません。
しかし,たくさん植えれば植えるほど,チョウチョが来る確率が比例して大きくなる訳ではありません。
このような表現をする人は,数学の確率論を全く理解していないと言えます。
たった3本植えたとして,3本共にチョウチョが来る可能性はあるのです。
仮に,1本当たりにチョウチョが来る確率が「1/20」としましょう。
3本共にチョウチョが来る確率は,3本がそれぞれ独立であるものの,条件付き確率であるため、従属的に考え,
(1/20)X(1/20)X(1/20)=1/8000
となり,ほとんどあり得ない確率となってしまいます。
ただし,ゼロではありません。
3本植えて,2本にチョウチョが来たこともあります。
だから,「1度に植える本数が少ないからチョウチョが少ししか来ない」という認識は誤りであって,単純にサンプルの母集団である「植える数」を増やせば,必然的にチョウチョが来る確率が,公式で設定されている1本当たりにチョウチョが来る確率の数値に収束するだけの話なのです。
一見して,先の「1度に植える本数が少ないからチョウチョが少ししか来ない」という認識が生じるのは,一度に植える本数が少なければ,確率論的見地から言うと,母集団が小さいので,単純に,チョウチョが来る(見られる)可能性が小さいだけだからなのです。
Can you understand ?