ドロボーにやられそうになった話 |  なんとなく ヨーロッパ

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 フランスに住んでいるので、パリとフランスの話が多くなると思いますが、
 まぁ気分で。



サンクト・ペテルブルグ (36) 2015年8月27日

今日は、ロシア美術館とカザン聖堂に行くことにしました。
郊外のエカテリーナ宮殿に行くことも考えたんだけど、
ヨーロッパの宮殿は、もうたくさん見てるから、あまり興味がない。
ベルサイユを真似て造ったものが多いし。
琥珀の間というのが人気があるみたいだけど、
ガイドブックによると、夏は個人で行っても、人がいっぱいで入れないとか。
昨日行った美術館で特別展をやっていて、
ドイツの写真家が撮った歴史的な建築の広間を大きく印刷したものを展示していたんです。
そのなかに、琥珀の間だろうと思えるものがあって、
『ふーん、こういう部屋なのか。』とか思ったのでした。
ということで、とりあえずカザン聖堂に。
メインストリートのネフスキー大通りにあって、
「カザンの聖母」というイコンが有名だとか。
歩いても行けるかな、と思ったんだけど、
また美術館のなかをたくさん歩くと疲れるから、メトロで行きました。
ゴスチーヌイ・ドヴォールというデパートがある駅の近くです。
駅の名前もゴスチーヌイ・ドヴォール。




街の写真をあまり撮ってないなぁ、と思って、
駅を出てからコンデジで写真を撮りながら、聖堂に向かいました。
これがいけなかったかも。
信号を渡って、聖堂の庭に入るところで、
白人の若い男がカレンダーを売りつけようとして話かけてきました。
「ジャパニーズ?」とか言う。
カレンダーを買う気は無かったので、「ノー、ノー。」って言ったんだけど、
あまりしつこいのでヘンだと思って、周りを見たら、
他に強そうな男が3人、様子を伺いながらついて来る。(!)
「地球の歩き方」に4人組の大男の泥棒というのが出てたけど、まさにそれじゃん。
『なんてこった。』




男4人の泥棒には敵わないので、来た道を引き返しました。
『駅の前には、ポリスがいたんじゃないかな。』と思って。
でも、ちょっと距離がある。
少し歩いたところで、背負っていたバッグが引っぱられる感じがしたので、
見たらもうファスナーが開いていた。
すぐ後ろにさっきのヤツがいて、「お前のか?」とか言って財布を差し出すんだ。
もう抜き取ったのかと思って、見たら、僕の財布じゃない。
「ノー。」って言ったら、諦めたのか聖堂とは反対の方角に行ってしまいました。
あれは詐欺に使う財布だったんだな。
財布を落とす詐欺の話も書いてあった。




ファスナーを開けられても、大事なものは盗まれないようにしていたんだけど。
怪我するのが怖いね。
まぁ、パリにも泥棒はたくさんいるけど。
でも、パリの泥棒はせいぜい2人組かな。




こんなメインストリートで白昼堂々と後ろからファスナー開けるなんて、
なんて大胆なんだ。
周りの人は何も言わないって書いてあったけど、それも本当ですね。
パリの人も助けてくれないけど。
でも、シャンゼリゼにはポリスがけっこういるし、
テロがあってからは兵士も3人1組でパトロールしているからね。
このゴスチーヌイ・ドヴォールの辺りは、危険地帯かもしれない。
ポリスの姿も見かけなかったし。
宮殿広場などでは、ぜんぜん危ない雰囲気は無かったのに。
後で知ったんだけど、アーケードみたいに長いデパートの入口には
必ず警備の人がいるんですね。
聖堂のなかにも警備担当の人がいるだろうし。
そういうところに逃げ込めばよかった。
泥棒が聖堂とは反対側に行ったので、改めて聖堂に行きました。

スリや泥棒に狙われたのは初めてじゃないし、
実際に何度か被害に遭っているんです。
パリに長く住んでいる日本人は、1度や2度被害に遭ってると思います。