◆◇◆O2O、店誘客へ音波活用--ヤマハ、スマホにクーポン◆◇◆
ECサイト誘導など 技術広がる 人には聞こえない音波を活用することで、インターネット上の店舗と実店舗を結びつける「O2O(オンライン・ツー・オフライン)」の効果を高めようという試みが広がっている。スマートフォン(スマホ)利用者に効果的にクーポンを配布したり、電子商取引(EC)サイトに誘導したりと内容はさまざま。導入費用が安く済む点も評価されている。 ヤマハが5月から提供を始めたのは、デジタル情報を音波で送る独自技術「インフォサウンド」を活用し、店頭で特定の顧客にスタンプラリーやクーポンを配布したり、ECサイトに誘導したりするシステムだ。 スマホにあらかじめ専用アプリ(応用ソフト)をダウンロードした利用者が店頭に設置した発信機に近づくと、スマホのアプリで音波を受信してクーポンなどのデータを取得できる仕組みだ。 インフォサウンドは「スペクトラム拡散」と呼ぶ変調技術を用いることで、人間の耳には聞こえない周波数帯を活用してデータをやりとりする。店頭に設置したスピーカーから音波を発信するほか、「各種放送や音楽CDなどに音波を組み込むなど、幅広い応用が期待できる」とヤマハは説明している。
O2Oはまだ発展途上の段階で、ネット上と現実世界の店舗の効果的な連携方法が模索されている。音波を利用する手法は、顧客側はスマホをそのまま使え、店舗側はスピーカー設置だけで済むという簡便さが特徴だ。 NTTドコモはスマホを使って店舗への来店を促す「ショッぷらっと」を2月から開始した。専用の無料アプリをダウンロードしたスマホ利用者が音波発生装置を取り付けた店舗に入店すると、スマホが音波を検知し、サーバーに本人情報などが自動伝送される。するとサーバーからスマホに店舗のクーポンやポイントが届く仕組みだ。 これまでに東急百貨店など関東エリアの約730店で導入された。対象となるのは、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」と米アップルのOS「iOS」の搭載端末だ。ドコモは店舗から手数料と使用実績に応じた料金を受け取る。 「ショッピング・モールやイベント会場など、あらゆる屋内施設でのO2Oに威力を発揮する」。携帯電話サイト運営大手のエムティーアイ(MTI)はスマホの内蔵マイクを使った屋内位置測定技術を開発、これを用いたサービスの提供を7月から始めた。施設内に設置したスピーカーなどから音波を流し、それをスマホの内蔵マイクで受信し、信号の強度などで位置を推定する。全地球測位システム(GPS)の電波が届かない屋内や地下街でも、ユーザーの位置を把握できる。誤差範囲がわずか30センチメートルと高い精度での位置推定が可能になるため、ショッピングセンターの特定の商品陳列棚の前などピンポイントで顧客を誘導できる。これに店舗の広告の配布やクーポン提供を組み合わせることで、集客や販促の効果を高めることができる。(蓬田宏樹)
日経産業新聞より一部抜粋
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