去年の夏、九州の実家の祖父ががんになったと連絡があった。

白血病とのこと。上京してから3年が経とうとしていたときだった。

生まれた時から同じ家で過ごしていたおじいちゃん。

ガリガリでヘビースモーカー、おまけに酒豪だった。

ほらみろと、健康に悪いことばかりしていたからだと、恨んだ。

もちろん悲しい気持ちもあったが、

任される仕事も多くなり多忙だったこともあり、

もうどうにもこうにも出来ないことなんだと言い聞かせてただいつもの毎日を過ごした。

帰れたのは2月、一通りの仕事が落ち着いての帰省だった。

もっとガリガリになったおじいちゃんは玄関で笑顔で出迎えてくれた。

予想以上に元気な姿につい涙が出る。

それにつられておじいちゃんも泣いた。

涙もろいのはおじいちゃん似だと思う。

夕方のはぐれ刑事の再放送、いつも泣いていた、おじいちゃん、私も一緒に泣いてた。

あれは、なんの涙だったのか今考える。

孫に想われて感動したのか、私につられて泣いてしまったのか。

ガリガリの腕は、乾燥して肌には見えなかった。

ろうそくの火が少しずつ消えていくように

きっとおじいちゃんは死んでいくんだろうと思った。