19世紀のヨーロッパでは多くの文壇の大物が続出し、フランスは特に多くの有名人を輩出しました。ユーゴーやバルザック、大デュマ、ジョルジュ・サンド、スタンダール、フローベール、エミール・ゾラ……皆19世紀のフランスの文壇で活躍した巨匠です。当時、世に現れた様々な題材の文学作品の中でも、一躍輝いたのがジュール・ヴェルヌSF小説です。

 

ジュール・ヴェルヌ(1828年-1905年)はフランス西部のナントで生まれ、1848年の時、20歳のヴェルヌは父の勧めによりパリの法律学校へ進みましたが、濃厚で強烈な文学芸術的雰囲気に影響されて、ヴェルヌは文学に興味を持つようになったのです。その後、父親の期待に反して法律を諦め、文学を専攻し、1863年に書いた長編冒険小説『気球に乗って五週間』が大評判となり、以降、流行作家として活動し始めました。

ヴェルヌの肖像、写真家で飛行研究家の友人ナダールによる撮影(パブリックドメイン)

 

ヴェルヌはパリの図書館で多大な時間を費やして、地理、工学、宇宙飛行などの科学分野に打ち込み、その後、『地底旅行』や『海底二万里』、『八十日間世界一周』などの傑作を完成させました。

 

【続き】

 

 

【関連記事】