盲視

 

「盲視」が最初に発見されたのはヘレンという名前のサルからです。ヘレンはイギリスの神経心理学者ローレンス・ワイスクランツ氏の研究室に住んでいました。1965年、ヘレンは大脳皮質から視神経を切除され、それ以来失明してしまったのです。

 

しかし、2年後、研究室の大学院生であったニコラス・ハンフリー氏は、動いている物体がヘレンの目の前に現れると、彼の目が反応して、手を伸ばして掴もうとすることに気づいたのです。

 

そこでハンフリー氏は、ヘレンのために障害物実験を考案し、それをドキュメンタリー用に撮影して公開しました。しかし、当時は誰も本気で信じませんでした。しかし、ハンフリー氏の師匠であったワイスクランツ氏は信じました。脳神経が損傷すると再生できないので、ヘレンの視力が回復していないことを彼はよく知っていました。

 

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