口は災いの元とはよく言ったもので、思いつくままに発したことばは往々にして大きな災いを招く。橋下徹大阪市長の慰安婦に関する問題発言然り、猪瀬東京都知事のイスラム諸国を貶める発言など、枚挙に暇がない。おそらくそれが本心であろうが、「覆水盆に返らず」を肝に銘じて、発する前に熟慮せねばならない。もちろん、本心を改めることができればそれに越したことはないが。

 

「覆水盆に返らず」ということわざは、中国の周の時代の重臣・太公望にまつわる逸話を出典とする。

 

太公望は妻を娶ったが、毎日読書ばかりして生活のことを顧みず、貧しい生活が続いたことから、妻の馬氏は愛想を尽かして家を出て行った。ところが、その後、太公望が斉の国に封ぜられたことから、馬氏は再び太公望の妻になりたいと願い出た。

 

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