太祖チンギス・カンの娘であるアラカイ・ベキの生涯は生まれながらにして非凡な運命を辿ることになります。色鮮やかで豪華な花嫁衣装を身にまとい、オングト部の領地に足を踏み入れた時、アラカイのドラマチックな人生はまだ始まったばかりなのです。
モンゴル草原の明珠
アラカイ・ベキはチンギス・カンとその最初の妻ボルテの娘です。高貴な血筋に生まれたアラカイですが、子どもの頃、ちょうど戦乱の真っ只中で、当時のテムジンはまだ尊称を授かっておらず、各部族を統一するために征戦の日々を送っていました。モンゴル人は騎馬民族とも呼ばれ、アラカイはまさに馬に乗りながら育った公主です。
他のモンゴル人と同様、アラカイは幼いころから乗馬と弓術を習い、烈日と風雨に鍛えられなければなりません。また、公主であるため、軍事はもちろん、民を治めるリーダーシップも要求されます。テムジンから受け継がれた鋼鉄よりも固い意志と、ボルテから受け継がれた利発で賢明な美徳により、男に負けない果敢な魂がアラカイを立派な公主に成就しました。
【続き】
【関連記事】