昔から「土用の丑の日に鰻を食べて夏バテを防ぐ」などとよく言われていますが、土用の丑の日ってなんの日?なぜ鰻なの?と思っている方も多いことでしょう。

 

そもそも土用とは、陰暦で立春・立夏・立秋・立冬の前の18日間を言い、それぞれ春の土用、夏の土用、秋の土用、冬の土用があります。土用って夏だけだと思っていたかもしれませんが、実は全ての季節にあるのです。

 

中国の陰陽五行説(木・火・土・金・水)で四季の春を木気、夏を火気、秋を金気、冬を水気に当てはめ、各季節の終わりの18日間に土気を当てたと言われています。異なる季節の間に「土用」を置くことで、消滅する古い季節と、まだ十分に成長していない新しい季節の性質を静かに交代させる働きをするそうです。

 

丑の日についてですが、暦では十二支を毎日に当てて、今日は子の日、明日は丑の日というふうに言い、土用の間の丑の日にあたる日を土用丑の日と言っています。なかでも夏の土用丑の日は梅雨明けと重なることも多く、気候も体調も変化する時期なので、夏に向かって栄養のあるものを食べたり、「丑湯」に入ったり、梅雨で湿った衣類などを乾かす「土用干し」をして過ごすようになり、「土用の丑の日」といえば、夏の土用を指すようになったそうです。 土用の丑の日は、本格的な夏の暑さに見舞われるころです。そこで、夏バテをしないよう精のつくものを食べるようになり、「土用うなぎ」「土用しじみ」「土用餅(もち)」などの言葉も生まれました。

 

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