それはまだ私が親になっていない、20代後半の頃からだろうか。小さい子供を見ると、とびきり愛おしく感じるようになった。親友の子供でも、通りすがりの子供でも、とにかく抱きしめたくなってしまう。公園で遊ぶ子供たちを見ているだけで、思わず顔がほころんでしまうのだ。

 

 これは女性にとって自然なことなのかもしれない。私の身体も赤ちゃんを授かる準備を始めたということだろうと、その時、心と身体が密接につながっていることを実感した。

 

 そもそも「母性」とは何だろう。それは、生命を生み、育み、成長するために必要な環境を整え、常に与え続ける春のぬくもりのような存在。しかし、万一その子に危険が及ぶ時には、身を捨ててでも我が子を守ろうと、火にもなる存在。

 

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