中国には古くから、修煉を通して神仙になった人たちの物語がたくさんあります。特に多いのは、身体的な鍛錬よりも、誘惑を退け、徳を積むという心の修煉の物語。利益を追求せず、良心的に取引した商人が仙人になったお話をご紹介します。
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李カクという15歳の青年がいた。彼は誠実で思いやりがあり、同世代の青年たちより大人びていた。彼の父親は所用で遠出をすることになり、李カクに家業である米の販売を任せることにした。
当時、商人の中にはずる賢い者が多かったが、李カクは良心的に取引することを心掛けた。米の値段の上下に心を動かさず、少しの売り上げでも満足し、お金は全部両親に渡した。しかし、不思議と李カクとその家族はお金に困ることがなかった。
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