切手の収集を趣味としている者もいれば、バッチやライターなど、様々な小物をコレクションする者もいますが、フランスの国王、ルイ14世がコレクションしていたものは少しばかり重く、規模も大きいです。それはなんでしょうか…都市です!

 

ルイ14世の影響を受けて、17世紀後半から18世紀の間、「ミニチュア都市模型」という景観と建物の縮尺モデルの制作が流行りました。本物そっくりなだけでなく、市内の建物や街並み、郊外の地形など、全てミニチュアとして再現されているのです。鳥瞰図や空中撮影技術もまだ発明されていない時代で、これほどの正確さは驚くべきものです。

 

実は、このような都市の模型を作ることは娯楽のためではなく、戦争の際に用いるためで、ルイ14世の時代では、都市を攻める時、基本的に包囲作戦を行っていたので、市内と市外の地形やその他の防御設備を把握したり、事前に予測したりすることは非常に重要なことだったのです。このような都市模型は非常に役立ち、その上、国王は城から離れることなく、前線の状況を把握したり、正しい命令を出したりすることができます。

 

【続き】

 

 

【関連記事】